出版社内容情報
日本の昭和は十五年に及ぶ戦争に加え、それを記憶の外に追いやる二重の過ちを犯した。
敗戦から六十年、今なお戦争の傷痕に涙する人たちがいる。海を渡った戦争花嫁、中国に取り残された戦争孤児、ヒロシマの被爆者……。戦後、経済を神話としてきた日本は、人間本来の仕合せを忘れ、国もジャーナリズムも、そうした存在に正面からは手を差し延べてこなかった。そして国民もまた、辛苦を強いられた戦争を忘れてきた。
日本を代表する写真家の一人である著者は、三十年余りにわたり、草の根の声なき声に耳を傾け、レンズを通して負の昭和を浮かび上がらせてきた。本書はこれまで蓄積してきた仕事の総括であり、日本の現代史でもある。
●著者紹介
江成 常夫(えなり つねお)
一九三六年神奈川県生まれ。東京経済大学卒業。六二年毎日新聞社入社。七四年退社し、フリーに。以後一貫して 負の昭和 をテーマに写真活動を続ける。九州産業大学大学院教授。八一年木村伊兵衛賞、八五年土門拳賞、九五年毎日芸術賞などを受賞。著作に『ニューヨークの百家族』(平凡社)、『花嫁のアメリカ』(講談社)、『シャオハイの満洲』『花嫁のアメリカ 歳月の風景1978─1998』(集英社)、『まぼろし国・満洲』『記憶の光景・十人のヒロシマ』(新潮社)など多数。
内容説明
日本の昭和は十五年に及ぶ戦争に加え、それを記憶の外に追いやる二重の過ちを犯した。敗戦から六十年、今なお戦争の傷痕に涙する人たちがいる。海を渡った戦争花嫁、中国に取り残された戦争孤児、ヒロシマの被爆者…。戦後、経済を神話としてきた日本は、人間本来の仕合せを忘れ、国もジャーナリズムも、そうした存在に正面からは手を差し延べてこなかった。そして国民もまた、辛苦を強いられた戦争を忘れてきた。日本を代表する写真家の一人である著者は、三十年余りにわたり、草の根の声なき声に耳を傾け、レンズを通して“負の昭和”を浮かび上がらせてきた。本書はこれまで蓄積してきた仕事の総括であり、日本の現代史でもある。
目次
第1章 新聞社の十二年
第2章 スタッフからフリーへ
第3章 花嫁のアメリカ
第4章 シャオハイの満洲
第5章 まぼろし国・満洲
第6章 ヒロシマ万象
第7章 花嫁のアメリカ 歳月の風景
第8章 二つの人生劇
著者等紹介
江成常夫[エナリツネオ]
1936年神奈川県生まれ。東京経済大学卒業。62年毎日新聞社入社。74年退社し、フリーに。以後一貫して“負の昭和”をテーマに写真活動を続ける。九州産業大学大学院教授。81年木村伊兵衛賞、85年土門拳賞、95年毎日芸術賞などを受賞
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