出版社内容情報
スポーツが、人間を描くことに執着する作家にとって魅力あるフィールドとなったのは、さほど古いことではない。しかし重松清が取り上げてきた書き手たち、寺山修司、村上春樹、開高健、山口瞳、三島由紀夫といった名前を眺める時、スポーツ・ライティングというジャンルの奥深さが浮かび上がってくる。
内容説明
かつて山際淳司が「江夏の21球」を書いた時から、スポーツライターという言葉が定着した。一九八〇年のことである。以来、スポーツの語り部たちは従来の運動部記者にはない独自の文体を駆使して、新しい物語を紡いできた。「スポーツを読む」という楽しみは何なのか。ひとはなぜ、「スポーツを見る」だけではなく、「スポーツを書く」のか。取り上げる三十九人のスポーツライティングの達人を通して、重松清がその真髄に迫る。
目次
1 俊英たちが切り拓いたスポーツを「書く」豊饒の世界(山際淳司;沢木耕太郎 ほか)
2 「見る」という行為を文学者たちも多彩に表現する(開高健;寺山修司 ほか)
3 スポーツには「読む」名調子というものもある(二宮清純;近藤唯之 ほか)
4 対象との距離の取り方が新しい「興奮」をつくる(金子達仁;小松成美 ほか)
5 「過剰」にこだわった時、文章のワザが変化する(ターザン山本;吉田豪 ほか)
著者等紹介
重松清[シゲマツキヨシ]
1963年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部在学中から、「早稲田文学」に携わり、その後、編集者を経てフリーライターとして数々の雑誌で活躍する。91年『ビフォア・ラン』で作家デビューし、99年の『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞を受賞。翌年には『ビタミンF』で直木賞も受賞する
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