内容説明
古代エジプトの文字ヒエログリフは、その形がもつ美しさ、謎めいた雰囲気が誘う古代へのロマンゆえに、今なお多くの人々を魅了しつづけている。五世紀にはすでに死語となり、誰も読めなくなっていたヒエログリフだが、1822年、シャンポリオンが解読に成功して以来、ふたたび歴史を語りはじめた。本書は、その初歩から、ヒエログリフ研究における最先端の議論までを豊富な図版とエピソードで紹介していく。最古の“イスラエル”という表記、大ピラミッドの謎の碑文、インチキ・ヒエログリフの話など興味は尽きず、難しい文法の話は抜きで、古代エジプトの文字と歴史の面白さを教えてくれるユニークな一冊である。
目次
エジプト学との出会い
ヒエログリフの歴史
ナルメルのパレット
大ピラミッドの碑文
大スフィンクス夢の碑文
オシリス神の聖地アビュドス
シヌへの物語
ヒクソス
定型の供養文「ヘテプ・ディ・ネスウト」
シナイ文字とアルファベット
王名表
王家の谷のグラフィート
不思議なオストラコンと洗濯石
石材に記された「右班」と「左班」
キルヒャーの解読とローマのオベリスク
インチキ・ヒエログリフ
アマルナ文書
ネフェルトイティ王妃は王になったのか
ツタンカーメン王墓の厨子
貴族の墓の壁面と碑文
不思議な名前イイエンウイア
ワイン壺
葬送用コーン
古代エジプトの方位と左右
イスラエル・ステラ
ネフェルトイティ王妃墓の壁画
アボット・パピルス
ある拓本との出会い
日本の古代エジプト・コレクション
著者等紹介
近藤二郎[コンドウジロウ]
1951年東京生まれ。早稲田大学文学部教授。早稲田大学エジプト学研究所所長。同大学第一文学部西洋史学科卒業。同大学院文学研究科博士課程満期退学。専門は、考古学、エジプト学。81~83年カイロ大学考古学部に留学。76年以来、早稲田大学古代エジプト調査隊に参加
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感想・レビュー
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