集英社新書
ジョイスを読む

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  • サイズ 新書判/ページ数 221p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087202434
  • NDC分類 930.28
  • Cコード C0298

内容説明

二十世紀西欧を代表するアイルランドの作家ジェイムズ・ジョイスは、現代文学の前衛として、新しい文体を創り出し、小説形式の革新を図って表現の可能性を追求した。ジョイス以後の作家はみな彼の影響を受けていると言ってもいいだろう。貧困、重い眼病と深酒、娘の狂気などに苦しみながら、大陸を放浪しつつも常にダブリンを舞台に、精力的に小説を書き続けた。そこに描かれた宗教、植民地支配、民族主義、ユダヤ人問題、文芸、愛と性などは、なお今日の問題として重要である。本書では、ジョイスの生涯と主要四作品、猥褻裁判を含めた文学的評価を簡潔に紹介し解説する。「難解」といったイメージを覆す、なにより「ジョイスを楽しむ」入門書。

目次

第1章 ジョイスの生涯(ダブリンの時代(一八八二‐一九〇二)
ダブリン脱出(一九〇二‐一九〇四)
『ダブリンの市民』と『若い芸術家の肖像』の時代(一九〇四‐一九一四) ほか)
第2章 作品解説(『ダブリンの市民』;『若い芸術家の肖像』;『ユリシーズ』 ほか)
第3章 ジョイスの文学的評価(ジョイスに対する初期の反応;猥褻裁判;名声の確立)

著者等紹介

結城英雄[ユウキヒデオ]
1948年、群馬県生まれ。東京大学大学院修士課程修了。法政大学文学部教授。英文学者。日本ジェイムズ・ジョイス協会常任委員。ジョイスを知ることで味わう喜びを一人でも多く共有してほしいと精力的に活動し、『「ユリシーズ」の謎を歩く』(サントリー学芸賞受賞、集英社)などの著作がある
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感想・レビュー

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燃えつきた棒

38
#22Ulysses 『ユリシーズ』は、ジョイスが母を転生させようとする試みではないだろうか? 【父親はアイルランド西部、コーク出身の酒好きで陽気な機知に富む人物で、母親はダブリン生まれ、父親より十歳年下の音楽好きの美人であった。】 二十三年間の結婚生活の間、流産を含め十五回妊娠し、四男六女をもうけ、我が身を擦り減らして、ぼろぼろの体になって四十四歳で死んでいった母。 浮気者の歌手モリーは、亡き母を結婚生活の軛から解放して転生させた、有り得べかりし母の姿ではないだろうか?2022/04/18

NICK

5
デリダの『ユリシーズ・グラモフォン』を読むにあたって先にジョイスの方にあたろうととりあえず入門書を読んでみた。ジョイスに関しては『ダブリナーズ』を読んだくらいで、ひととなりやその問題意識がいかなるものか知らなかったのだが、そういう基礎的なことは大体この本でわかるような気がする。アイルランドとイギリスとの民族問題の渦中にあって、公用語として使われる英語もアイルランド伝統のゲール語も母国語たり得ないジョイス。常に「外国語」で書いてきたからこそ、『フィネガンズ・ウェイク』の多重性が産み出されたのだろうか。2012/01/13

selva_

2
面白かった。『ダブリンの市民』『若い芸術家の肖像』『ユリシーズ』の要約解説はとても参考になるが、『フィネガンズ・ウェイク』だけは要約ですら何が書いてあるのか分からない。2019/11/10

はすのこ

2
作家ジョイスについて。本としては普通。2016/01/05

Ecriture

2
『フィネガンズウェイク』読解の手助けになればと購入。アイルランド、ダブリンの麻痺、閉塞感と闘った『ダブリン市民』。イタリア・パリでのコスモポリタニズムの中で書かれた『ユリシーズ』。麻痺を脱出したジョイスが眼病、眩暈の中で文字と絵の交錯する場として生み出したのが『フィネガンズウェイク』だった。2009/01/03

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