内容説明
日本語ブームが起きて久しいのに、ちまたで聞こえる人々の日本語はなぜヒドイ状態のままなのだろう?敬語や慣用句は間違って使われ、陳腐な接客マニュアル語は一向に改められない。大人たちは若者コトバを取り上げて、「まともな日本語が話せないなんて!」と嘆くが、当の大人たちも語彙は乏しく、言語コミュニケーションも苦手のようだ。日本語と外国語を、外国人と日本人に教えている著者は、最近、日本人の日本語が「かなり気がかり」になっている。大学生の使う言葉や、流行している言い回し、いまどきの敬意表現、言語コミュニケーションの空虚な実態などに、耳をそばだてメモをとりながら、著者は徹底的に観察している。そして、日本語力を高めるためのトレーニング方法を提案する。
目次
第1章 大学生と言葉(遠慮がちな大学生;嫌われる使役形 ほか)
第2章 「はやり言葉」考(「やぱり」;つなぎの言葉 ほか)
第3章 当世敬意表現(敬意に向かう先;身内への尊敬語 ほか)
第4章 空虚なコミュニケーション(「やまびこ挨拶」の目的;リアクションを期待しないコミュニケーション ほか)
第5章 豊かな日本語力をつけるためのセルフ・トレーニング(正しい日本語、美しい日本語とは何か;「人の振り見て我が振り直せ」)
著者等紹介
野口恵子[ノグチケイコ]
1952年生まれ。日本語・フランス語教師。青山学院大学文学部フランス文学科卒業後、パリ第八大学に留学。放送大学「人間の探究」専攻卒、東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程単位取得退学。フランス語通訳ガイドをへて、90年より大学非常勤講師。文教大学、東京富士大学、東京農工大学で教鞭をとる
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