内容説明
イラク戦の戦前戦後を通じて、国連はその存在意義を根底から問われ続けた。紛争の世紀を二一世紀に持ち越さぬようにと期待された国連は、このまま立ち往生を余儀なくされるのか。国連広報官、IAEA(国際原子力機関)広報部長などを務めた著者は、国連への「幻想」を排し、その実態を直視しながら、国連とその関連機関のあるべき今日的な姿を浮き彫りにしていく。これからの日本が国連とどう関わるべきかを探る、格好の入門書。
目次
第1章 米国のフセイン政権打倒は国際法違反
第2章 「国連」と日本・日本人―「連合国」との不幸な出会い
第3章 「安保理」改革の現状と課題
第4章 「平和のための原子力」の半世紀―NPT体制とIAEAの役割
第5章 世銀・ユネスコ・WHO―「専門機関」は独立王国
第6章 ユニセフ・難民・人間開発―「付属機関・補助機関」の優等生たち
第7章 地球市民社会とグローバル・ガヴァナンス―二一世紀の世界機構
第8章 日本の国連外交と日本人職員の課題