内容説明
九・一一同時多発テロ直後の二〇〇一年一〇月、「白い粉の恐怖」が全米を震撼させた。史上例のないバイオテロとなった炭疽菌ばら撒き事件である。ニューヨーク在勤の日本人医師である著者が、パニックに襲われた米国の状況を冷静に記録する一方、バイオテロと生物兵器に関する情報を見きわめたドキュメントが本書だ。再び、いつ、どこで起きるかも知れないバイオテロ、そしてその凶器とされる恐れのある、炭疽・ペスト・天然痘・出血性熱・野兎病・ボツリヌス中毒について分かりやすく解説し、大腸菌O‐157が生物兵器としてリストアップされていることにも言及する。
目次
第1章 ニューヨーク市
第2章 炭疽菌
第3章 バイオテロ、米国を席巻
第4章 ワシントンDC
第5章 炭疽菌感染の治療法
第6章 バイオテロとは何か
第7章 二〇〇一年炭疽菌テロ
第8章 生物兵器
第9章 炭疽菌事件の謎
著者等紹介
最上丈二[モガミジョウジ]
1971年、島根県生まれ。医師。米国ニューヨーク市内の病院で感染症科臨床フェロー。日本で医科大学を卒業し研修医を経たあと渡米。2001年、アメリカを揺るがせた炭疽菌テロにニューヨークで遭遇。勤務先の病院で外部からの問い合わせに対応し、日本総領事館に協力して在留邦人に「炭疽菌への対処」をレクチャーした
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