内容説明
女性の職人、それも二十歳代から三十歳代で伝統的な分野でのものづくりを目指す人とは、どんな人たちなのだろう?そんな彼女たちの仕事と、女性としての内側、すなわちその生き方を、インタビューと写真によるルポで探る。登場するのは浮世絵彫り師、宮板金の親方、花火職人、能面師、酉の市の熊手作り、板前、京友禅職人など九人。彼女たちはなぜ、その道を選んだのか。師弟関係や修業の実際は、仕事のよろこびと辛さは、そして恋愛や結婚の現実は?日頃目に触れにくい伝統的な技芸の世界を、彼女たちの案内でのぞいてみよう。
目次
宮板金・大熊貴子さん
花火師・天野安喜子さん
板前・徳泉秀峯さん
宝船熊手・吉田京子さん
能面師・二代堀安右衛門さん
アツシ織・貝沢真紀さん
浮世絵彫り師・小池香世子さん
漆芸・中条伊穂理さん
京友禅・黒島千佳さん
著者等紹介
阿部純子[アベジュンコ]
1967年、東京都生まれ。フリーライター。旅行会社勤務を経て、編集プロダクションに転職。94年にフリーとなり、女性誌、情報誌などで執筆している
伊藤なたね[イトウナタネ]
1967年、北海道生まれ。フリーカメラマン。ホテル勤務ののち、カメラマンに転身。本名・伊藤まゆみ。雑誌を中心に活動している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
17
仕事の参考資料。花火師、板前、能面師など、9人の女性が紹介されている。見所はやはり仕事が「好き」という気持ち、プラス「努力」「天性の感性」といったところだろうか。難しいことでもコツコツ続けていけば、きっと何かが自分のものになる。このかたがたは技術という形でそれを習得なさっていらっしゃるのだろう。2013/10/10
aoko
2
若いころにはあまり興味のなかった日本文化や伝統工芸に興味が出てきたので読んでみた。20代~30代くらいの9人の女性が紹介されている。出版から20年たった今、彼女たちが後進を育てているといいなぁ、と思う。伝統工芸が廃れないように私も微力ながら貢献したい。2022/09/17
菜の花
1
20代~30代の伝統的分野で活躍する女性職人9名へのインタビュー取材によるルポ。宮板金、花火師、板前、宝船熊手、能面師、アツシ織、浮世絵掘り師、漆芸、京友禅。女性だから、というよりは、様々な職人の仕事が見えるのがとても興味深い作品。2010/09/12
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