内容説明
芳醇な香りを放ちながら、グラスに漲る生命のカクテル、マティーニ。憩いの時刻のとば口に置かれた、この奇跡の一杯のレシピはしかし、どこで、誰の手で、どうやって生まれたのか。少なからぬ研究者・愛好家たちの興味を引いてきたその謎の探求は、アメリカ社会・文化史のユニークな一分野ですらある!彼ら“マティーニ探偵”の足跡を追いながら、NY在住の著者が、資料と史料の森に訪ね歩いた、アメリカの相貌。
目次
メイド・イン・アメリカ
酔っぱらい新大陸
マティーニのルーツを探す探偵たち
マーティネスからマティーニへ
フロンティアの語り部、バーテンダー
禁酒法は終わらない
フロンティアから大都市へ
洗練の合言葉―ハメットとヘミングウェイのマティーニ
パリのアメリカ人
レモンが先か、オリーブが先か
こだわり百花繚乱
マティーニ・ルネッサンス
著者等紹介
朽木ゆり子[クチキユリコ]
東京生まれ。ジャーナリスト。国際基督教大学教養学部社会科学科卒。同大学院行政学修士課程修了。コロンビア大学大学院政治学科博士課程に学ぶ。1987年から92年まで「日本版エスクァイア」誌副編集長。94年よりニューヨーク在住
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