集英社新書<br> クルド人もうひとつの中東問題

個数:
  • ポイントキャンペーン

集英社新書
クルド人もうひとつの中東問題

  • 川上 洋一【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 集英社(2002/07発売)
  • ゴールデンウィーク ポイント2倍キャンペーン対象商品(5/6まで)
  • ポイント 14pt
  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年04月27日 03時48分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 新書判/ページ数 203p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087201499
  • NDC分類 316.826
  • Cコード C0222

内容説明

祖国なき最大の民といわれるクルド人。居住地域はクルディスタンと呼ばれ、おもにトルコ、イラン、イラクにまたがり、面積はフランス一国にも匹敵する。さらにその人口は二五〇〇万人とも推定され、パレスチナ人約八〇〇万を大きくしのぐ。クルドの名は、古代シュメールにまで遡り、かのイスラムの英雄サラディンもクルド人であった。十九世紀末以降、自治、独立を求める戦いを激しく繰り返すが、常に居住国の中央政府、西欧列強、近隣諸国の利害に翻弄されつづけ、分断されてきた。九一年の湾岸戦争後、クルドはようやく日本でも報道されるようになるが、問題の大きさに比べて、その認識はまだまだ低い。本書は、パレスチナとならぶ中東地域における大きな火種のひとつ、クルド問題に光をあてるものである。

目次

クルドの地を訪れて
トルコ、オジャランの武装闘争
イラクの「クルド地域政府」
クルド人とは
クルド前史
第一次大戦が終わって
新生トルコとパーレビ王朝
バルザニ兄弟の抵抗―イラク
幻のマハーバード共和国―イラン
ホメイニ革命とクルド―イラン
バルザニとタラバニの反目と抗争
イラ・イラ戦争はじまる
PKK、トルコ政府と対決
トルコでの弾圧
国際関係のはざまで
“祖国”建設への展望

著者等紹介

川上洋一[カワカミヨウイチ]
1938年、中国・青島市生まれ。諏訪東京理科大学教授。62年、東京大学法学部卒業、朝日新聞社入社。経済部を経て、主として外報部勤務。85~88年中東アフリカ総局長、90~92年ニューヨーク支局長を務める。98年退社
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

187
オスマン帝国はアルメニア人虐殺にクルドを使った。湾岸戦争ではクルド難民をイラク制圧の口実にするかのように米欧が支援…だが本書刊行後のトランプ政権はクルドを対ISの捨て駒にした。クルドは民族主義の波に乗れなかった人々だ。19世紀から続くクルド民族運動はいずれも内部分裂し、トルコ、イラン、イラクに潰された。数百の部族に別れ、共通語を持たなかったせいもあろう。クルドを利用するだけ利用して裏切った英ソ米。自国のクルドを弾圧し、隣国のクルドに武器を送った国々。この残忍なパワーゲームからどんな教訓を引き出せばよいか。2023/06/18

skunk_c

73
20年以上前の本だが、クルド人について基礎知識を得るには十分有用。著者はジャーナリストであり、文章がこなれているので読みやすい。序盤でざっくりと歴史を押えながら、20世紀のトルコ・イラク・イランなどでのクルド人の置かれた状況と、様々な政治運動やテロが、それぞれの暮らす国々の他大国の思惑に翻弄される様子が描かれる。シリア内戦にISが関わったときにアメリカが支援したPKKについてもかなり詳しく、以前からアメリカとのつながりがあったことが分かる。アチャテュルクの国家形成の影にクルド人同化があったことは重要だ。2023/02/24

キャベ

5
中東を読み解くキーワードは「宗教」と「民族」。そのうちの「民族」で最大の不確定要素がクルド人です。 国なき民で抑圧され、しかし高い戦闘力を持ち、人口は多く、無数の部族に分かれて安定しない。 イスラム国と渡り合っている最大勢力の一つであるクルド人に興味を持って読んでみましたが、難しい問題ですなー。 長い歴史があるけど民族意識を持ち始めたのは最近で、民族としてのまとまりが希薄。周辺国全部と関係悪化中。 あと、運が悪い。 難しい問題ですなー。2015/06/24

ぼっこれあんにゃ

5
☆中東問題を考えるにあたり、イスラム教スンニ派とシーア派の対立が先ず念頭に浮かぶが、クルド人の問題もかなり難解なものだという事が分かった。イラン、イラク、トルコ、シリアの国境周辺に住んでいるクルド人は祖国なき最大の民族と言われ、一説に二千五百万人と推定されている。それだけの人々がこれまでもそして今も虐殺や強制移住などの差別虐待を受けている。そしてその自治等を求めるゲリラやテロも、敵味方に多くの犠牲をしいている。とにかく、何かと言っては処刑されるクルド人指導者の多さに驚いた。2015/05/30

くりのすけ

5
クルドに関して、紛争や国際政治の観点から語られており、ある程度の知識が身に付いた。また、ヨーロッパの視点からクルド人と各国の政府への働きかけについても書かれてあり、非常にわかりやすい内容だったと思う。良い中東に関する入門書だと思う。2014/12/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/366019
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。