出版社内容情報
「朝の会議室に行けば、なんでも愚痴を聞いてくれるお地蔵さんみたいな社員がいる――」。地味で平凡なところを買われ、大手化粧品メーカー・最川堂に入社した朝井詩央が配属されたのは総務部。単調な業務の合間に社員の愚痴を聞いているうち、いつしか評判になり、『愚痴聞き地蔵』のあだ名で呼ばれている。そんなある日、社長直々に呼び出された詩央は、その存在感のなさと聞き上手を武器に「次期社長候補三名の調査をせよ」と密命を下される。提示された特別報酬5000万円に目がくらみ、アイドル的人気を誇る営業部の若手エース・七星悠馬、どんなクレーマーも美声で黙らせる敏腕コールセンター所長・兵藤光淳、革新的なアイデアでブランド刷新を推し進める商品開発部のエリート・唐飛龍ら3人の隠密調査に乗り出すが!?
内容説明
「朝の会議室に行けば、なんでも愚痴を聞いてくれるお地蔵さんみたいな社員がいる―」。大手化粧品メーカー最川堂の総務部社員・朝井詩央は地味で目立たないが聞き上手。『地蔵』と呼ばれありがたがられつつ、日々の業務を地味にこなしていた詩央。しかし、ある日突然社長から「次期社長を選定せよ」との密命を下され、三人の候補社員の身辺調査をすることに!?
著者等紹介
仲村つばき[ナカムラツバキ]
6月27日生まれ。東京都出身。2012年、第14回エンターブレインえんため大賞ガールズノベルズ部門特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
30
地味で平凡なところを買われ、大手化粧品メーカー最川堂の総務部に配属された朝井詩央。社長直々に呼び出された彼女が存在感のなさと聞き上手を買われて密命を下されるお仕事小説。業務の合間に社員の愚痴を聞いて『愚痴聞き地蔵』呼ばれる彼女が、社長から下された「次期社長候補3名の調査をせよ」という密命。隠密とも呼べないレベルの調査で明らかになる、それぞれが有能だけど癖の強い候補者たち。さらに不穏な動きからお家騒動に巻き込まれてゆく展開でしたけど、詩央も地味なりにしっかりといい仕事をしていて存在感を見せてくれていました。2024/01/18
栗山いなり
9
地味で目立たない社員・朝井詩央が次期社長候補の選定に巻き込まれることになるお仕事小説。現代を舞台にしたせいか廃墟シリーズよりもコメディ色が強い気がする。とはいえ終盤はどこか廃墟シリーズを思わせる展開になってたり世相も反映してたりしてそこが良かったな。それと、これもシリーズ化するんかね?2024/02/25