出版社内容情報
王冠を捨てた王女、カミラがイルバスに帰ってきた。ジュスト・バルバが率いる反王政組織「赤の王冠」に関与する国内外の人物に接触し、クーデターの首謀者を突き止めるべく独自に動き出す。一方、暗躍する「赤の王冠」によって三人の王は分断され、身動きが取れずにいた。アルバートは前線で行方不明、ベアトリスは同盟国のニカヤに留め置かれ、サミュエルは正体不明の毒物により高熱にうなされる状況の中、ニカヤで経験を積んだサミュエルの王杖・エスメもまたイルバスに帰還する。集結するイルバス王家と「赤の王冠」、ついに全面対決!「廃墟」シリーズ完結巻!
内容説明
王冠を捨てた王女、カミラがイルバスに帰ってきた。“赤の王冠”の黒幕を突き止めるべく独自に動く彼女とは対照的に、三人の王は分断され身動きが取れない。アルバートは前線で行方不明、ベアトリスはニカヤに留め置かれ、サミュエルは毒に倒れる状況の中、成長を遂げた王杖エスメもまたイルバスに帰還する。集結する王家と“赤の王冠”、ついに全面対決!
著者等紹介
仲村つばき[ナカムラツバキ]
6月27日生まれ。東京都出身。2012年、第14回エンターブレインえんため大賞ガールズノベルズ部門特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
37
赤の王冠によって分断され、身動きが取れずにいた三人の王。イルバスの危機に帰ってきた王女カミラがクーデターの首謀者を突き止めるべく動き出すシリーズ完結編。アルバートは前線で行方不明、ベアトリスは同盟国ニカヤに留め置かれ、サミュエルは危篤状態。そんな中でニカヤで経験を積んでイルバスに帰還したサミュエルの王杖エスメの奔走。ギリギリの状況が続く中での出来事はショックでしたけど、それでも諦めず国民たちとともに毅然と立ち向かい、その苦境を力を合わせて乗り越えた王たちがもたらしたその未来には少しだけ救われる思いでした。2023/04/18
よっしー
11
このシリーズが一般書で出てたのならこの展開にも納得いったかも?それかまだ何巻か話が続くならまた違ったのかもしれない。最後の最後でこれなの?と正直に言うとモヤモヤが残ったかな。あくまで個人的な感想だけど、レーベル的にもうーん、な感じ。でも好きなシリーズだったし、カミラの話も本で出してくれると嬉しいんだけどな。2023/06/20
栗山いなり
10
三人の王族とその周囲の人々が『赤の王冠』と全面対決するファンタジー小説シリーズ最終巻。シリーズのラストを締めくくるにふさわしい展開がそこにはあったと感じたがそれよりも俺がこのシリーズに惹かれたのは『国家』を扱うテーマ性がハッキリしてたからだと改めて感じる一冊だった。イルバスクロニクルの最後を締めるにふさわしい物語だったと思う2023/05/27
ゆきわか
6
廃墟シリーズ最終巻にふさわしいストーリーだったが、涙なしには読めなかった。2023/12/05
史
5
萎えた。このシリーズで『死ぬのはいつも女子どもばかり、男もたまには死んでほしい』って書きたくなかった。嫌いなんですよ、相手側ばっかり神様に愛される展開(逆側のご都合主義)。こういうわかりやすい感動狙いも大嫌いなんですよね本当に。ここまでやってそれやりますか?そういう露骨ではない部分で強かさが魅力的だったんじゃないんですか?これをやればそりゃあ誰だって感動よ。でもこの物語でなくてもその感情になれますよ。楽しんだシリーズの最後がこんな露骨な話で怒りで震えている。もう二度とこの作者の本を読むことはないでしょう。2023/06/29