出版社内容情報
集う社員の数だけ、思い出の味がある――。
藤丸物産の社員食堂で働く杏子は、二か月前に会った社員『藤の君』を捜している。
親切にされてときめいたものの、コンタクトが外れていたせいで顔が見られず、至近距離で視界に飛び込んできた社員証にあった「藤」の字しか認識できなかったのだ。
これまで何人か名前に「藤」が入る社員と関わったり、情報を得たりはしたものの、いまだ『藤の君』は見つけられていない。
そんな中、社員食堂に届いたクレームがきっかけで、杏子はパートたちとの関係がぎくしゃくしてしまう。
しかも、自分をこき使う年下の調理師・渚に『藤の君』である可能性が出てきたり、新メニュー開発がなかなかうまくいかなかったり、ストレスの溜まる毎日で…?
内容説明
藤丸物産の社員食堂で働く杏子は、親切にしてくれた社員・通称『藤の君』を捜しつつ、仕事に勤しむ毎日だ。しかし、社員食堂に届いたクレームがきっかけでパートとの関係がぎくしゃくしたり、自分をこき使う年下の調理師・渚が『藤の君』かもしれない可能性が出てきたり、なにかと悩ましいことばかり。新メニュー開発の忙しさもあり、ストレスを溜める杏子だが…?
著者等紹介
高山ちあき[タカヤマチアキ]
12月25日生まれ。2009年ノベル大賞読者大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ツン
100
ロコモコのクレームが生んだ小さなモヤモヤが、そこで終わるかと思ったら、ずっと続いていく。これ、わかる。。悪気なんか全然ないのに、後で気になっちゃう感じ。私は謝っちゃうタイプなんですよね。。間に入った男性同期二人のエピソードも良かったけど、その次の章の渚との小旅行、そして彼の言葉に目から鱗。そして、最終章もとても良かったです。そういう解決、というか、自然な問題解消ってそう言われてみるとある。でも、小旅行といい、最後で二人がそろって仕事できたことといい、配慮じゃなく、偶然なのかな?次も楽しみです。2022/06/26
kei302
59
藤丸物産社員食堂の2巻目。ラノベなのでレンアイ要素は必須なのでしょうが、杏子の王子サマ探し部分はスルーして読む。お仕事小説にしたほうがよいと思うのです。同期入社の味噌ラーメンの話がよかった。パン食系男子の投稿をきっかけに、食堂のメンバーが知恵を絞る展開も前向きで好み。2022/08/08
ぶんこ
45
前巻で「藤の君」は確定と思っていたら、杏子さん鈍すぎます。1話の「息をするのも忘れるほどに綺麗で、希望に満ちた眺め」がどんなものか興味津々。2話目のお互いを良いライバルとする同期との切磋琢磨な日々。その片われが大阪転勤で社食に来られなくなる。最後の社食でのラーメン、感無量の展開でした。3話の山梨行きでの杏子と渚、手を繋いでいるのを見た女の子が、お父さんに手を繋ぎたいと言った場面も良かったです。最後の4話目では、気まずかったパートさんとも自然な流れで拘りがとれて、しかも1話目の「眺め」に出会えました!2024/05/19
よっち
41
二か月前に会った『藤の君』に未だ革新が持てない杏子。社員食堂に届いたクレームがきっかけでパートたちとの関係がぎくしゃくしてしまう第二弾。パートとぎくしゃくするきっかけとなったロコモコ、切磋琢磨してきた同期二人の思い出の味噌ラーメン、自分をこき使う年下の調理師・渚と食べにいくほうとう鍋、苦手と感じていたパートと二人でパン作り。地味にストレスを感じそうな職場の人間関係でしたけど、杏子自身はそれと認識していないようですけど、『藤の君』と思しき渚との関係や距離感も少しずつ変わりつつあるようで、続巻に期待ですかね。2022/08/08
坂城 弥生
40
味噌ラーメンの話が好きでした。2022/10/27
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- 和書
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