出版社内容情報
流行病にかかり高熱に苦しみ何日も意識が戻らなかった十七歳の雪媛は、奇跡的に回復した。
だが母親たちが話しかけても、怯えたような不可解な表情を浮かべるだけだった。
そして最初に発した言葉は、「あなたは、柳雪媛のお母さんですか?」。
皇帝の寵姫でありながら謀反を企てたことで、後の世で惡女と名高かった柳雪媛。
その雪媛と同じ尹族というだけで奴婢の身分にあった少女・玉瑛が死んで目覚めると、時を遡り自身が雪媛となっていたのだ。
自身が過去に生きた“雪媛"という人物になっていると知った玉瑛の混乱は激しく、当初は食事すらままならないものだった。
心に傷を負い絶望を抱えていた奴婢の少女は、いかにして雪媛として後宮に入ることを決意したのか。
絶望的状況から立ち上がる、“雪媛"はじまりの物語!
内容説明
謀略に破れ流罪に処された雪媛は、もともとは未来で死んだ玉瑛という名の奴婢の少女だった。自身が過去に生きた“雪媛”という人物になっていると知った玉瑛の混乱は激しく、当初は食事すらままならないものだった。心に傷を負う奴婢でしかなかった少女が、どうして稀代の惡女になれたのか。いかに決意したのか。絶望的状況から立ち上がる“雪媛”はじまりの物語!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっか
73
大好きなシリーズ新刊一気読み!正直この展開から外伝か!と思ったけど気付いたら没入してました。玉瑛が雪媛になるまでを本当に丁寧に綴った1冊。綺麗に1巻に繋がる前日譚(と言うか5年前譚)です。雪媛として目覚めた玉瑛が未来を阻止するために後宮に入った…とか単純な話じゃなかったんだな。もしや過去の雪媛も同じ結論に至ったのでは…?と考えたら今の雪媛の未来が怖くなった。尚宇、冠希、江良との繋がりというか出会いも知れて良かった。あれ、先生だって知ってたんだっけ…もう何度目かの再読をまたしたいwこの後の5年間も読みたい!2021/05/22
よっち
39
流行病にかかり高熱に苦しみ何日も意識が戻らず、奇跡的に回復した十七歳の雪媛。自身が過去に生きた「雪媛」という人物になっていると知った玉瑛の始まりの物語。続きが気になるところからのまさかの前日譚でしたけど、訳がわからない状況に混乱するところから、いかに後宮に入るまでに至ったのかという過程が描かれていて、その後の展開で出てくる登場人物たちとの出会いや繋がりだったり、いろいろ掘り下げがあって良かったです。ここからまた本編に戻るんでしょうけど、碧成のヤバさが心配になる引きだったので早く続きを読ませて下さい(苦笑)2021/05/21
坂城 弥生
37
今回は番外編でした。2022/06/29
kagetrasama-aoi(葵・橘)
34
「威風堂々惡女」第六巻。前巻の終わりから、これは碧成の嫉妬にまみれた姿が見られるのかと期待していたら、雪媛の過去編でした。良く考えなくても、父親の妃を皇后にするって、気色悪いですよね。それだけ雪媛が魅力があるってことなんでしょうけど。まあだからこその惡女なんでしょうけど。元々の雪媛の姿が垣間見られた内容で、凄く面白かったです。先生の正体とか、江良との出会いとか、読みどころ一杯でした。白家と朱家のお話に思わず涙が滲みました。次巻はいよいよ雪媛が都に帰って来ますよね、楽しみに読みます。2024/07/19
mariann
34
前回、あんなに気になるところで終わっていたのに… 秋海の回顧録から気づけば玉瑛が雪媛に成り代わった当初の話に。あの悪女の雪媛がこんな純粋な頃があったなんて。幼くて大胆で可愛らしい少女はただひたすらに未来の尹族が虐げられることのないよう必死だった。そして友を得、恋をした。終盤、玉瑛は青嘉を憎んでいるともう一度読者に念を押した本作、次巻の本筋ではどう展開するのかとても楽しみだ。2021/08/18
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- 和書
- 幻にて候・古田織部