出版社内容情報
異世界の湯屋・高天原に連れてこられたまま、下働きを続けている凛子。
この湯屋の主である狗神の京之介との婚姻関係も継続中ということになる。
はじめは離縁するつもりで手切れ金を貯めていた凛子だが、この世界での暮らしは心地良く、元の世界に戻らなければならない理由もそういえばないのだった。
何より、夫である京之介への気持ちが恋なのか、自分でもよくわからなくて…。
そんな凛子のところに、人間の娘だという七緒が預けられた。彼女は死んだ恋人の子を身ごもっているのだが、それ以外の記憶をなぜか失っていて…?
行方知れずだった京之介の弟の登場により、湯屋・高天原に存続の危機が!?
凛子はこの世界に残るかどうか、決断を迫られることに――!
内容説明
異世界の湯屋・高天原に連れてこられたまま、下働きを続ける凛子。結婚させられた狗神の夫・京之介と離縁するために手切れ金を貯めていたのだが、彼への気持ちに変化が―。ところが、何者かがふたりの離縁状を提出し、受理されてしまった!行方不明だった京之介の弟・天月の仕業らしい。兄に対して複雑な感情を抱く天月が、凛子に持ちかけてきた取引とは…?
著者等紹介
高山ちあき[タカヤマチアキ]
2009年ノベル大賞読者大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
39
京之介との婚姻関係も継続中のまま下働きを続ける凛子の元に、死んだ恋人の子を身ごもる人間の娘・七緒が預けられ、行方知れずだった京之介の弟の登場により、湯屋・高天原に存続の危機が訪れる第三弾。京之介の過去が明かされてゆく中で、彼の弟・天月も絡む存続の危機。なかなか素直になれないなりに湯屋での暮らしに愛着持ち始めてきた凛子が微笑ましかったですけど、先代から続く因縁の相手・入道との対決もあって諸々の過去の精算も済んだ感じですかね。ようやく変化の兆しが見え始めて面白くなりそうな二人の今後をもう少し読んでみたいです。2019/12/08
はつばあば
37
京ノ介の過去がわかり、甘えん坊の弟天月とも仲の良かった昔の兄弟に戻り、二人の父親と京ノ介の母を殺めた入道も捕まり、凜子も嫁として過ごす事となり大円団で終わるのだが・・。もう少し続いてもいいのじゃないでしょうかね。読み友さんお勧めの3巻、ごちそうさまでした。2020/08/12
よっしー
22
これで完結…なのかな。京之助の弟の事、黒幕の入道の事、そして京之助の過去。色々な伏線が一気に回収され、物語の締め括りという感じでした。予想通りな展開もありましたが、結果的には大団円といっても良いのではないでしょうか。前と違い、現世に帰りたいと一切言わなかった凛子、外堀も埋められつつあるので、このまま京之助の手を取り、幸せな未来となるのでしょうか。その辺り、番外編とかであって欲しいですね。2022/12/17
mariann
22
3巻目。弟との関係、京之介の過去、そして大ボスも退治して大団円。凛子も自分の気持ちに気づいたので全ての問題は解決かな?気持ちの良いハッピーエンドでした。 2021/10/31
あずとも
10
京之介の過去が明らかになり、2人の関係にも変化が。色んな問題が解決した感があるけど出来れば今後の話も読んでみたい2019/11/22