出版社内容情報
京都伏見に春がやってきた。
東京から伏見の蓮見神社に住む祖母の家に引っ越してきて半年近く。
女子高生のひろは綻びはじめた花の匂いに包まれ幸せな気持ちで春を迎えていた。
しかしある日、祖母を手伝って出した古いお雛さまから不思議な声が聞こえてきて。
はす向かいにある造り酒屋『清花蔵』の跡取りで幼なじみの大学生・拓己と、ひろが幼い時に友達となった白蛇の化身・しろとともに、声の謎に迫ることになるのだが・・・?
『観月橋と雛人形』のほか、
高校時代の剣道のライバルに拓己が対峙する『心真館の約束』、
決して咲かないしだれ桜の謎に迫る『この世の春』の全3本を収録。
過保護気味な幼なじみと蛇の化身から自立したくて、ひろも奮闘するものの・・・?
ほっこりじんわり、優しさに満ちた京都のあやかし春物語。
内容説明
女子高生のひろが東京から京都伏見の祖母の家に引っ越してきて半年近くたったある日のこと、古いお雛さまから不思議な声が聞こえてきて…?造り酒屋の跡取りで幼馴染みの大学生・拓己と、水神の化身・シロとともに、声の謎に迫ることに。過保護な拓己とシロから自立したくて、ひろも奮闘するものの?ほっこりじんわり、優しさに満ちた、京都のあやかし春物語。
著者等紹介
相川真[アイカワシン]
京都出身。第2回みらい文庫大賞優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
61
この作品の魅力は、主人公の女子高生・ひろの繊細な感情描写に拠るところが大きいように思う。読んでいてほのぼのするあたたかな人間関係のなか、シロの剣呑さだけが不安要素。2019/03/25
ありす
42
まだまだ幼さが残るひろだけど、1作目より成長が見られました。そして意外だったのは、拓己と仁の大将戦を見ないという大人な選択をしたひろ。自身の性格もあってか他人の気持ちに敏感なのかな。拓己もひろといることで良い変化をするといいな。【シリーズ2作目】2020/06/11
よっち
35
東京から伏見の蓮見神社に住む祖母の家に引っ越してきて半年近く。祖母を手伝って出した古いお雛さまから不思議な声が聞こえてきて幼馴染の大学生・拓己や白蛇の化身・シロとともに声の謎に迫る第二弾。観月橋と雛人形に乗り移った思い、拓己が対峙する高校時代の剣道のライバル、決して咲かないしだれ桜といった謎に遭遇する一方で、大切な友人や拓己との距離感にもやもやするものを感じて自分なりに頑張ってみようとするひろや、彼女を暖かく見守る周囲との関係がいいですね。ただひろの変化に複雑なシロとの関係は気になるところではあります。 2019/04/08
はるき
32
ヒロインの性格設定が、新鮮に可愛らしい。元気で溌溂な女の子が結構長い期間もてはやされたけど、こういう保護者の理想形みたいな子もいいじゃないか。次巻あたりで女の子の恋のライバルが出てくるのかな?心配だな(^_^;)2019/05/07
ぽぽ♪
30
1巻の時はまだ初見だったので気にならなかったけど、ひろが16歳の割に幼すぎる気がします。自分の居場所を作りたい気持ちは判るけど、もう少し成長して欲しいです。シロの神故の剣呑な雰囲気に、流石のひろも気づき始めた様子。拓巳との距離も、もう少し縮まって欲しいです。2019/09/10