出版社内容情報
挫折した元天才将棋少女の歩は、膝の故障で陸上部をやめ、将棋同好会を立ち上げた元エース・涼の熱意に引き込まれ、再び将棋に向き合う。将棋に賭ける少女達の、ひと夏のガール・ミーツ・ガール。
内容説明
将棋に挫折し、無気力な日々を送っていた元天才少女の歩は、将棋同好会を立ち上げた元陸上部エース・涼の熱意に負け、将棋を再開する。元ライバルの奈津子、師匠だった父、挫折の原因となった天才棋士・龍也…。将棋盤に向き合うたびに、過去の痛みに立ち向かっていく歩の隣には、いつも涼がいて…。ひたむきに盤上を駆ける少女達の、ひと夏のガール・ミーツ・ガール。
著者等紹介
杉元晶子［スギモトアキコ］
京都府出身。『はなもよう』で２０１４年度ノベル大賞受賞。『歩のおそはや―ふたりぼっちの将棋同好会』が文庫デビューとなる（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hnzwd
37
高校で作った将棋同好会。後輩の女の子が元々大会でも好成績をあげていた天才少女だと判明して。。ストーリーは王道で、期待通りに進む感じ。主人公のキャラも判りやすい。多少突っ込んだ感じはありましたが、、本当にやるのは次作かな？将棋好きとしては対局シーンの詳細ももう少し欲しいかも。2015/07/20
ましゃ
35
将棋に挫折した元天才少女・歩と元陸上部エース・涼の将棋を通じて再生し、成長していく物語。将棋という地味な題材なのに友情、ライバル、恋と内容はしっかりした青春ものです。将棋は殴り合いみたいなもんで、相手の指す手が無くなるまで追い込み指し続ける‥相手を諦めさせて勝利が決まるまで。敗北を告げる「ありません」の一言には、そこから友情が芽生えることもあれば、憎悪を抱いてしまうこともあるのだと、女子高生達の奮闘ぶりから将棋の奥深さを感じられて面白かった。私は将棋の歩だと思うようにしよう‥前だけ見て進んでいけばいい！2017/12/14
よっち
33
将棋を辞めて無気力な日々を送っていた元天才少女の歩が、将棋同好会を立ち上げたど素人の先輩・涼に感化され、将棋への情熱を取り戻していくガール・ミーツ・ガール。最初は真っ直ぐに自分のやりたいことに突き進もうとする涼に巻き込まれた形でしたが、将棋から離れると劣等感しかなかった歩にしてみれば、自分にとって大切なことを色々と思い出し、向き合うきっかけをくれた大きな出会いだったんですよね。登場人物たちのひたむきに将棋に取り組む姿勢がとても好ましくて、不器用なりに前に一歩踏み出そうと決意した歩の今後の頑張りに期待です。2015/07/26
はるき
28
荒削りだけど好きな感じ。女の子の葛藤と友情と青春をまさかの将棋を題材に描く。人間関係の妙というか、出会いから生まれる化学反応が素敵。2016/08/28
七色一味
27
読破。『サラの柔らかな香車』ほど圧倒的感じはなかったけれど、才能がありながら挫折し将棋から離れていた歩と、ド素人の涼のふたりぼっちの将棋同好会。設定もわかりやすい。ストレートな青春ストーリーは好感が持てます。続編が出たら買いますね。続き読みたいもの。2015/07/23
