内容説明
京都は本当にお菓子屋さんが多い。といって凌ぎを削っているふうでもなく、相も変わらず、そこにある、といった感じです。たぶんそれぞれが看板のお菓子を持っているからでしょうね。東京のお店にはない余裕を感じます。都が移っても京菓子が衰退することなく、むしろより洗練されていったのは、茶の湯文化があったからこそ。
目次
第1章 花菓子、春摘みの旅(伊賀上野から都の飛び来る桜かな―伊賀上野天神前 含芳 紅梅屋;お花見は、下鴨神社の神さまと―下鴨茶寮 ほか)
第2章 祭りの食遊び、夏の涼捜し(おきなの鱧で夏が来ぬ―おきな;祇園、花見小路でかわいい懐石―祇園かんから ほか)
第3章 実り、ゆかりを味わう秋に(ウソターソースをぬったら洋食―壹錢洋食;ちりめん山椒から床もみじまで―三宝庵 ほか)
第4章 古都を、冬茶碗に入れて(御所の門を潜った粽―川端道喜;店の名は、店の体を表す―嘯月 柳櫻園茶舗 ほか)