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出版社内容情報
夢は声優!! 残念少女の天下獲り青春活劇!!
「1分だけあんたたちをあたしの観客にしてやる」千の屍の上にひとりの成功者が生まれる“声優"の世界に負け組代表・藤村沙絵、参る! 漫画家高遠るいが自らノベライズを手がける話題作!!
内容説明
都内の女子高に通う藤林沙絵は、熱烈なアニメ・声優ファン。「見て・語る」だけのつつましいオタクだった沙絵は、親友・千歌子にノセられて、コスプレやネットへの動画投稿に手を染める。目覚めた承認欲求はやがて、憧れの対象だった「声優」という夢へ彼女を誘うのだった。踏みこんだ未知の世界で、沙絵が見たものは一体何か!?新たな出会い、挫折、引きこもり、オーディション、爆弾テロ、ツキノワグマ…。予測不能な難関の数々が、夢見る乙女を叩きのめす!目覚めよ、眠れる力!這い登れ、夢の坂道!これは、世にも打たれ弱い残念少女・藤林沙絵と、声優をめざす仲間たちの、友情と、努力と、勝利の保証なき青春の記録である―。
著者等紹介
高遠るい[タカトオルイ]
漫画家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ラノベの王女様
12
主人公の沙絵が通う私立聖ヒネモス女学院は、都内有数の名門中高一貫校。 医者の娘がいるような文化資本豊富な環境であるにもかかわらず、親の反対を押し切って、沙絵は専門学校の声優科に進む決意をするわ。 もったいない、と思うかもしれない。でもあたしには彼女の気持ちが分かる。 ファンはどこまで行っても、いくら金を捧げようとも、どれだけ愛情を注ごうとも「ただの」ファンでしかない。 沙絵はその残酷な事実に気づいてしまったんでしょうね。(続く)2016/05/23
みどるん
9
なんか痛々しくて実際こんな人いそうと思っていたら著者実体験の盛り込みだったというオチ。こういう生々しさはかなり好みだけど、幕間のいきなりな展開にページをとられたためか最後はかなりの尻切れ感。ラーゼフォンとか懐かしい。志望理由が丹下桜だったキャラは再度くるのか。 2013/11/04
METHIE
9
序盤から中盤の痛々しい展開を楽しんでいた、中盤で「はぁ?」と思うキャラクターが登場したが読んでいくうちに「嗚呼なるほど」と納得した。2013/09/12
坂津
6
最初はパロディ作品の世界観の説明や沙絵の勘違い具合に少々辟易していたが、彼女の専門学校生活の暗転から一気に話に引き込まれた。声優の素質があると勘違いしてしまうのも若気の至りということで、我が身にも跳ね返ってきそうな読後感だった。比較的現実に沿った話の展開でありながら、非現実的なキャラの濃さ(東京にクマを引き連れるマタギの娘など)が垣間見えるのも、ラノベだと思えば許容範囲内。せっかく漫画家が執筆者と挿絵を兼務するという多才ぶりを発揮しているので、次巻では色々なイラストも見てみたい。2016/02/29
柏葉
6
10のまあまあより、9の駄作と1のきらめきに出会いたい。この世の中にある膨大な本の中で、本との出会いは一期一会。そんな中で私にとってのきらめきとなったのが本書。 与えられたものを享受する側から、与える側へ行きたいと羨望と嫉妬でもって道を決めた少女の物語。イタイ、暗い、考えが甘い。作者の自叙伝的な小説であるだけに、感情が絵空事ではなく引きつけられる。 読み過ぎると毒になる。だが過ごしてきた青春は闇でも黒歴史でも捨てられるものではない。どんなに醜くても捨てていい想いではない。 2013/10/26
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