出版社内容情報
1868年3月、幕府軍事取扱・勝海舟は開城を決断し江戸の町は戦火を逃れた。多くの歴史の選択の瞬間に関わり、なお戊辰戦争の混乱の中で治療を続ける仁。しかし、咲は倒れ、仁もまた頭痛に襲われる。果たして仁は現代に戻れるのか? 南方仁が江戸で暮らした6年間の全ての謎が解き明かされる、感動の完結巻!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こも 旧柏バカ一代
24
橘家の栄太郎は福沢諭吉の勧めで経済を学ぶ覚悟をする。上野で彰義隊討伐の戦いがあり、その負傷兵が仁友堂に治療を求めに来た、それを追いかける薩摩軍。それの裏で糸を引く三隅。それでも何とか彼等を殺させる事は免れるが、、その後、仁を暗殺して来た連中と栄太郎が相討ちとなり死亡。咲が負傷してしまう、仁の頭痛もどんどんひどくなり、三隅が暗殺者を放った際にかつて助けた少年兵だった長州藩の東が暗殺者の1人だった事で仁は助かるが、、現代にタイムスリップして現代医療の治療を受け、、、後は中々の結末。仁と咲は幸せになったそうな。2020/06/18
Norykid
12
怒涛の最終章。権力欲に囚われた男の差し金により、死にゆく人々。幸せの絶頂から一転奈落の底へ。やるせない、残酷過ぎる展開だ。そして刺客に襲撃され、再びのタイムスリップ。そして第1話、あの場面へ戻るのだった。最後、混乱するも、納得のゆくエンディングに落ち着いた。輪廻転生を経てのもう一つの人生、仁は欲張りだなあ。2016/05/21
もだんたいむす
6
あぁー、なるほど、なるほど。結局、未来は軽く変わっているのね。★★★★★2016/05/15
コリエル
5
完結。武士としての自分を殺し、新たな未来を見据えようとしていた恭太郎にあまりにも残酷な仕打ちよ。せっかく救った彼をまた失うことになるというのもひどい話だと思ったが、同様に仁先生の救った東修介が窮地を救ってくれるというのは熱かった。いやしかし、最後こんな風になるとは。変則的WヒロインだったんだなJIN。面白かった。2017/11/21
愛理ちゃん88
5
沢山の人が幕末の時代の流れの中で去っていった。その中で橘咲の母、栄の言葉が印象に残った「わたくしは不思議でなりませんぬ。元々、丈夫ではないこの身がこれ程悲しいのに心の臓がつぶれることもなく生きている・・・人の生死は何か目に見えぬ運命に支配されているように思えてなりませぬ」2014/09/07