内容説明
九月二十三日、秋分の日。亘の恋人・園子の死から半年が過ぎた。日差しはまだ強い。ベンチに座り目を細める亘に突然、カメラを下げた見知らぬ男が話しかけてきた。―「最近、いつも来てるな」男は亘の影を勝手に撮影し、モデル料だとチケットを手渡した。タイトルは『柘植康一写真展―未来航路』。尚也と聖の知らないところで、亘の運命の輪が、ゆっくりとまわり始める…。
著者等紹介
本沢みなみ[ホンザワミナミ]
1974年4月27日、埼玉県生まれ。牡牛座、A型。実践女子大学文学部卒業。『ゴーイング・マイ・ウェイ』で1994年下期コバルト・ノベル大賞佳作入選。コバルト文庫に『東京ANGEL』シリーズ、『新世界』シリーズがある。スパイ、拳銃、バイクなどアウトローなものにばかり魅かれる性質があるが、本人はいたって普通人(のつもり)。おいしいお菓子と好きな音楽とマンガさえあれば幸せ
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