内容説明
29年前の戦争で、世界はいったん崩壊した。その後も曖昧に続いていく街で、14歳の少年海は、仲間のシロ、娼婦の椿と三人で身を寄せ合って生きていた。統率者である海は、街の少年たちを束ねながら、自分たちの害になるものを殺す。そうして三人だけのささやかな暮らしを守ってきたが、ある日、都から政府の役人がやってきたことで、海たちの運命は大きく変わっていくことに…。’98年度ノベル大賞受賞作家、文庫デビュー作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
樹
9
古本屋で見つけ、高校生のときに図書室で借りて読んだな〜、と懐かしくなり購入。シリーズにしたらもっとおもしろくなりそう。海、シロ、椿の関係がとても好きです。2014/05/05
秋津
2
透明で乾いた世界。でも血の通った人の話。商業で執筆はもうされておられないようだけど、サイトの方にこの話の続きや様々な作品が載っています。
Natsumi
1
図書館
オワリハジメ
1
退廃的な小説だった。今はもう読みたくないけど、石を持って生まれてきて、それを壊されるとしんでしまうっていう設定が独特だった。クローンが出てくるので一応SFなのかな。
cica*
0
荒廃した世界で生きる少年少女のお話。椿の汚れを知らない無垢さとお仕事のギャップが切ない。名前は椿姫から取ってるのかな。仲間のためなら犯罪も厭わない子供たちがしたたかで恐ろしい。石の描写が綺麗だった。2016/02/22