内容説明
萩城の事件から、2度目の冬が訪れた。19歳になった高耶は、直江の『死』を記憶から消し去り、小太郎を直江だと思いこんだまま、怨霊調伏に奔走していた。一方、度重なる心霊事件の真相を究明するため、国家公安委員会・特務調査部が動きだし、重要参考人として高耶の調査を進めていた。不審な事件が続発する江の島に向かった高耶は、妙に懐かしさを感じさせる開崎という男に出会うが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フキノトウ
17
開崎の正体って、もしかしてアノ人!?期待が高まります^^2014/01/13
カキ@persicape
13
愛するキャラがどっかいっちゃったと読む気力減だったのだが....憎き小太郎に萌えてしまっただと!?感情がないキャラが感じたことがない何かを知り苦しんでいると自覚しないまま苦しむ様が好物なのでニヤニヤ。またスペクタクルサイキックアクションが炸裂するだろうと思いつつ14巻へ。あとここらで思うこと。上杉景虎又は北条三郎についての作品読んだ方が良いのかも。実は戦国無双でシナリオプレイしたぐらいで知識が極薄。仰木高耶を理解するにあたってモチーフである人物を噛み砕くことは必要か?彼のもどかしい激情の理解が深まる気が。2018/06/13
枯伍
12
萩で直江が死んでから1年10ヶ月。高耶は相変わらず小太郎を直江と思い込んだまま、隠せない違和感に苦しんでいた。闇戦国にとうとう公安まで動き出す始末。江ノ島乗っ取りを仕組む里見一族。八海は誰に仕えているのか、上杉第五の男も現る。なんて書いてるけど小太郎が本当に気の毒。んでもって開崎ーっ。傷心の高耶さんに何してくれてんですかとニヤニヤ。初読時はもしやもしやと思っていたっけかな。綾子&麗子は自治会長の呪殺を退けられるのか。高耶が開崎に拉致られて後編に続く。2018/01/12
藤月はな(灯れ松明の火)
12
二部、開始。直江が亡くなり、2年も経ち、狂死しないために風魔小太郎を直江と思い込み高耶さんが痛々しいT-T直江のことを理屈ではなく、魂まで知っているからこその違和感に戸惑う様も苛立つ様も。それに応えようとしながらも高耶さんからはなじられ、周りには「直江じゃなきゃダメだ」と駄目出しされる小太郎の必死な様子も。自分の言動が自分だけじゃなく、周囲すらも傷つける遣る瀬無さに鬱々たる気分になります。そんな中であんなことされたら泣くよな・・・・。2012/01/24
あすな
8
「遠くから、おまえが呼ぶ声がする。声が聞こえる。はやくきてほしい。はやくここに……きてほしい」。/序章から堪えきれない涙。そして、追い討ちをかけるように「偽装現実」。…もう、辛過ぎる。自分で思い込んで、自分で傷付く。高耶ちゃん、というより景虎。全く成長しておりません。いくら小太郎が模倣術に長けていたって、誰か別の人間には、直江にはなれない。ああ、帰ってきてよ!直江!/待て。誰だあいつは。開崎さん、とても気になります。ああもう、本当に。“年上の男に弱い”高耶ちゃんが心配になったのでした。2014/01/08