内容説明
卒業式を翌日に控えたリリアン女学園高等部。薔薇の館の一階の物置部屋では、紅薔薇さまの祥子と黄薔薇さまの令の忘れ物捜索が行われていた。祥子の置いていった“あるもの”をみつけた祐巳は、急用を思い出したようにそのまま薔薇の館を出ていくが…!?三年生とのお別れはいよいよ明日。複雑な想いを抱く、祥子と祐巳、由乃、新聞部の三奈子、写真部の蔦子、桂たちの一日を描く。
著者等紹介
今野緒雪[コンノオユキ]
1965年6月2日、東京生まれ。『夢の宮―竜のみた夢』で1993年上期コバルト・ノベル大賞、コバルト読者大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひめありす@灯れ松明の火
31
私は、大好きな先輩が卒業する前の日にったい何をしていたんだろう?と遠く微かな記憶を思い出す。……そうだ、薔薇の館ならぬ図書館で明日同じく大好きな先輩を見送る同級生や後輩と一緒に、最後の花向けを作っていたんだっけ。その時の私はやっぱり祐巳さんのように、不安な顔をしていたんだろうか。今はもう遠いその日の記憶。それぞれがそれぞれの為に、別れの儀式を必要としていたあの日の事。別れが、人を成長させるなら、それは何て辛い育ちなのだろう。けれども、それを乗り越えるから新しい出会いもある。天のお母様が見守る、その園で。2012/01/31
そばかす♪
10
いよいよ卒業。色んな姉妹のことも出てくるけれど、やっぱり祥子さまと祐巳との一年半が一番印象的。思いっきり泣いて、当日はお互いに笑顔で区切りを付けられたらステキ。 2014/07/27
さわこ
9
卒業式の前日、別れを惜しむみんなの短編集。祥子さまも令さまもいつかは卒業してしまうとわかっていたけど、やっぱりさみしい…。同じ学校に通って、会おうと思えばすぐにでも会えた在学中と、卒業後は、やっぱり違う。でも、お互いを大切に思う気持ちが、ずっと続くといい。★★★★☆2022/08/08
kitten
9
マリみて再読。32巻は卒業式直前のリリアンの様子。短編集ではないけれども、それぞれが卒業式前にやり直したことをやっていく。美奈子さまの最良の日がよかったな。そして、ラスト。まさか、そこから引っ張ってくるとは。一年半、色々あったねえ。いよいよ次は最終回。前薔薇さま達も来てくれそうだけど、卒業式って普通は盛り上がるイベントじゃないよね。2021/11/14
苗@中学3年生になりました
9
とうとう薔薇様方がご卒業だ!2018/02/17
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- 和書
- ものがたり円谷英二