内容説明
源氏か平氏か。仏教系の花寺学院高校入学の朝、福沢祐麒は選択を迫られる。祐麒にはわけがわからなかったが、他の新入生は校門を入って程なく現れた源平関所を迷いもなく右へ左へと進んでいく。けれど祐麒は、その意味を誰かに訊くことも適当に道を選ぶこともできずにいた。挙句、意志とは関係なく関所破りをしてしまい!?祐巳の弟の祐麒が主人公の「マリア様がみてる」姉弟編、遂に登場。
著者等紹介
今野緒雪[コンノオユキ]
1965年6月2日、東京生まれ。『夢の宮―竜のみた夢』で1993年上期コバルト・ノベル大賞、コバルト読者大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kitten
11
マリみての姉妹編、「お釈迦様もみてる」の再読。裏側にあたる部分なんだけど、マリみてよりもファンタジーの度合いが増えている。女子校育ちの作者が男子校書いたらこうなるわな、と男子校出身者は思う訳で。ファンタジーと割り切れば、面白い。小林の意図がわからんな。あと、アンドレ先輩のツンデレぶりが面白すぎ。2022/01/31
紅
11
電子書籍にて読了。マリみての姉弟版。柏木先輩やアリス、高田くん小林くんたちとの出会いのお話。祐巳視点から見る祐麒は大人びた少年のように映っていたけれど、そうでもないのね。むしろ祐麒視点だと、祐巳がちゃんとお姉さんに見えた。それにしても、祐麒が無所属であることはマリみてでも述べられていたけれど、こんなつらい道を通った末の無所属なのね。2014/06/25
紫鈴
10
マリみてでは、しっかり者の弟君だけど、入学早々色々あったんですね。中学時代の出来事や子供の頃のあれこれに1人で悩んで、それをバッサリ姉が斬る。そして母のお茶目さが素敵過ぎます。女子校もそうだけど、男子校も色々あるのねー。ちょっとアンドレとか拘りが強すぎて引いちゃうけど。これから面白くなる気配バンバンです。☆52016/09/12
梨姫
9
マリみてにちょくちょく出てくる男子校が気にはなっていたが、まさかスピンオフ作品で出るとは嬉しい誤算。 ミッション系高校が舞台のマリみては可憐だったが、仏教系の男子校は源平システムや烏帽子子の指名など、コミカル寄りの雰囲気になっている。 主人公を含む登場人物たちの思考が女性的に見えるのは、コバルト文庫だからだろう。美しいから良し。 念仏系男子だちのこれからが楽しみだ。2013/09/04
さわこ
8
再読。「マリア様がみてる」の姉弟版。女の子たちがきゃっきゃしてるのは可愛らしいけど、男の子たちだとなんかどうもなぁ…。名門のわりにやたらとめんどくさそうな学校だし。でも、これはこれで楽しめました。祐巳と祐麒が話すシーンが良かった。祐巳ちゃん、ちゃんと「お姉さん」してるじゃないか。★★★☆☆2016/08/15