内容説明
中三の凜は「えらい子」だ。身体の不自由な姉がいて、母は彼女にかかりっきりだから、良い子でいるしかなかった。小さな胸にひそむ寂しさをなぐさめてくれたのは、ただ、小さな花と、“神主さん”の白尾だけだった。だから、進学のため町を離れた彼が教師として目の前に現れてから、凜はまた昔のように神社の境内を訪れるようになったけれど―。真夏の宵に花開く、せつない初恋物語。
著者等紹介
沖原朋美[オキハラトモミ]
3月22日生まれ。佐賀県唐津市在住。現在、病院勤務。『桜の下の人魚姫』で2003年度ノベル大賞読者大賞受賞。『勿忘草の咲く頃に』でコバルト文庫デビュー
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