内容説明
雪の夜、決別の言葉を告げ、テンは消えた。常人の身に戻ったカイは長尾景虎の下で想いを馳せる。平将門、安倍保名と星神摩多羅との奇し縁。そして自らにまつわる血筋の謎。一方、テンは甲斐国の楼閣に、親皇将門の地気と史跡を穢す男によって幽閉されていた。姫神を己が伴侶に迎えるため、摩多羅さえ呪詛する、その男の名は、武田信玄。すべては戦国乱世を治めんとする彼の野望であった。
著者等紹介
藤原真莉[フジワラマリ]
1978年1月8日生まれ。福岡商業高等学校卒業。『帰る日まで』で、’95年上期コバルト読者大賞受賞
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感想・レビュー
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翔(かける)
28
第12巻、後編。武田信玄の元に囚われたテン。縛っている呪いは平将門。どんだけ将門が忘れられないんだ!っていうツッコミをいれたくなっちゃう。でも、将門こそがテンのトラウマの根源なわけで、それをテンとカイが二人で乗り越えなければ、新しいステージはないんですよね。保名が転生した時の様子も描かれていて、こんなにも愛していたんだなぁと切なくなりました。おだやかな保名しか知らなかったけど、こんな激情を秘めていたとは…。それを魂レベルにならないと表に出ない保名…不器用な人だなぁ。カイのモデルになった僧侶も出てきました。2018/10/03
ゆきこ
7
「姫神さま」14巻目再読。盛りだくさんな内容でおもしろかったです。みんなの「願い」が伝わってきて何度も目頭が熱くなりました。川中島での平三がかっこよかったな~。2015/12/09
凪子
6
平三や保名、将門公が格好いい!心にすとんと何かを残す。そんな温かく切ないお話。2017/08/15
Natsumi
4
図書館
ひろ@ネコとお茶愛
3
お互いに好きが過ぎてカラ回って盛大で壮大な痴話喧嘩…の中でいろんな人がハイライトな中、後半にきて政虎さんが断トツの優勝………私のエンタメ史上他に類を見ないかっこよさとぽややんさ何やと何重にも兼ね備えた人や……。昔の人たちももちろん良きなのですが政虎さんの印象つよし。白い欠片の正体は切なくてやさしくてステキでした。2025/02/03