コバルト文庫 緋色の檻〈前編〉―有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険

橘香 いくの【著】

集英社（2002/04発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 251p／高さ 15cm
• 商品コード 9784086000956
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

内容説明

衆人環視の中、コラリーとラヴシーンを演じたことで、フェリックスは謹慎処分を言い渡されていた。そんな折、デローリエ男爵はふたりに婚約話を持ちかけるが、彼はその話を断ろうとする。なぜ婚約を受け入れないのか、コラリーは納得できず、フェリックスに問う。話の中から、彼が人間不信の塊だと確信した彼女は、哀しみと怒りを覚える。そして、原因でもある彼の母親を探すと言い出して…。

著者等紹介

橘香いくの［タチバナイクノ］
１９６７年１１月４日、福岡県生まれ。福岡女子大学国文科卒。『洞の中の女神』で１９９４年度上期コバルト・ノベル大賞佳作入選
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Natsumi]

図書館

[こんこん]

離れていくフェリックスに追うコラリー、と今までとは逆の構図。壊れっぷりをいかんなく発揮しつつある彼ですが、ここを乗り越えたらベタ甘……にはなれないか、元に戻るだけか。しかし、泥棒さんはどうしても「いいひと」になっちゃうねぇ……

2010/06/02

[ふぉんだんしょこら]

フェリックスのヤンデレぶりが一番出たような気がする序盤から、シュシナックとコラリーが仲良くタッグを組んで謎に挑んだ今回。後半になるにつれフェリックスが心配になる一方、シュシナックの良い人ぶりに損な人だなぁという感想が…ｗ　全体的に重苦しい話なので、次で甘くなることを期待。

2014/06/29

[ゆず湯]

フェリックスを追いかけるコラリーという図式が新鮮。話は全体的に暗くて…でもそんな中でも、コラリーは前向きで救われます。それにしてもフェリックスは怪我しすぎでは(･･;)さすがに痛々しいです(>_<)可哀想なので、後編では甘さを希望します。早く助けてコラリー！

2014/03/10

[永山祐介]

序盤の、コラリーとフェリックスの言い合いが、フェリックスの素直な心情を表してます。……こんなに素直に言うのも珍しい気がしますが（ああ、当人の「心外だな。僕はいつでも素直だ」という台詞が聞こえてくるようだ）。まあ、「信用してないんでしょ」と聞かれて「うん」と答えられるのは彼しか居ないわな。

2002/03/29