出版社内容情報
本当の美しさを追い求める石工のダニーロ。山の女王は彼を不思議な世界へと誘う。ロシアのウラル地方に伝わる民話の傑作集。
内容説明
本当の美しさを追い求める石工のダニーロ。山の女王は彼を不思議な世界へといざないます。ロシウのウラル地方に伝わる民話の傑作集。
目次
石の花
山の石工
タユートカの鏡
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マツユキ
14
タイトルに惹かれ、読んでみました。ロシアのウラル地方の伝承を元にした作品集『くじゃく石の小箱』から。『石の花』は、石工の親方に認められ、息子同然に育てられたダニーロの物語。『タユートカの鏡』妻と息子を亡くし、娘と二人暮らしの男が鉱山で働いていますが…。美しい、ファンタジーを描きつつ、地道に生きる人々への暖かな眼差しを感じました。表紙からは想像できないほど、挿し絵も良い。解説も豊富で参考になりました。2019/12/22
absinthe@読み聞かせメーター
7
小3の娘。ひとりよみ。ぱぱ、これロシアのお話なの。2020/02/18
春はあけぼの
4
この本のカバーは、残念です。本文の挿絵はとても興味深く、素敵なのに。 ロシアのウラル地方の民話だそうで、悲しい境遇の少年ダニーロが、石の魅力を知り、山の女王に不思議な世界に誘われる。・・・このストーリーはディズニーの映画の「アナ雪」みたいになりそうだと思いながら読んでいました。 民話なので、昔のロシアの暮らしぶりや兄妹とのやりとりも興味深く、許嫁のカーチャの健気さは、日本の時代劇にも通じます 自分ひとりで石細工を作って生計を立て、ダニーロを待つカーチャは、やがて報われるのが救いです。2018/04/01
yumani
3
こちらも『横浜の名建築をめぐる旅』の対談欄をきっかけとして、表紙のインパクト(ギョッ!)とともに手に取ってしまった児童書。20代の頃、ロシア文学と総天然色映画が大好きだった母に誘われて訪れたロシア映画祭の出し物が『石の花』。そのタイトルの文字ヅラと暗い場所へ射し込む明るい光の他は何ひとつストーリーは思い出せないのだが。最近読んだ廃墟(廃鉱跡)やツンドラの森とともにロシア文学の背景はとんでもなく厳しいことを思い知らされる。物語の現実と幻想性の交錯は人々の願いか。女性も強い!挿絵の方が確かに素敵かも(笑)2021/12/12
きい
0
孔雀石細工に魅入られて、山の女王のもとから帰れなくなってしまったダニーロ。何としても彼を取り戻したいと願うカーチャ。注釈でロシアの文化や歴史についても書かれており、なかなか読みごたえのある児童書だった。子供の頃に読まなかったのは、表紙が怖かったせいだと思う。挿絵が綺麗なだけに少し残念。2025/02/28