内容説明
この巻は、6世紀末から10世紀ごろの「隋・唐」時代をあつかっています。
目次
第1章 隋の煬帝(隋の建国と煬帝;大運河と遣隋使;高句麗遠征と煬帝の最期)
第2章 唐の建国と貞観の治(唐の建国と玄武門の変;シルク=ロードと遣唐使)
第3章 則天武后と統一新羅(皇后の野望;女帝誕生)
第4章 唐帝国と長安のにぎわい(韋后の専横;開元の治;運命の美女)
第5章 唐帝国のたそがれ(安史の乱;重税と黄巣の乱)
著者等紹介
春日井明[カスガイアキラ]
清泉女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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竹城 俊之介
69
■隋も唐も、初代→2代目の帝位継承で兄弟バトルがサラッと描かれます。国民に負担かけまくった隋の煬帝と、負担軽減した唐の太宗が対称的に描かれます。 ■唐王朝をボロボロにしてしまった武韋の禍〜楊貴妃へと流れる女難の系譜。女性が強すぎたのか、男性陣が弱すぎたのか分かりませんが、残念でした。でも則天武后は人材登用や農業振興などで一定の成果を挙げています。貞観の治(太宗)→則天武后→開元の治(玄宗前半)と善政もまた継承されていきました。 ■やはり節度使の権力暴走が唐王朝の直接の死因だと思いました。(漫画版での感想)2024/02/24
ひとみ
4
日本が初めて送った遣隋使を無視した皇帝、煬帝は名君とは言えない人だったんですね。争いばかりで、広い中国を統一するのは大変だったんですね。李白と杜甫もこの時代の人だったのですが、あまり恵まれた人生ではなかったそうですね。西遊記の三蔵法師もこの時代で、16年かけて天竺へ行って帰って来たとか。シルクロードを通って行ったんでしょうか。2016/01/10
白いカラス
2
則天武后は本当に本当に悪女か?仏教を信仰し学芸を奨励、科挙の見直し、水利工事を行い農業を発展させました。中国唯一の女帝として新しい時代を築き上げた一人ではないかと私は思うのですが……?2023/09/29
はる
2
隋唐中国らしい文化も栄えたり、建国してもなかなか政治は難しいみたい2023/06/01
ビシャカナ
1
武勇と謀略で皇帝になった随の煬帝。皇后の身から女帝となった則天武后。いずれも謀略を重ねたが哀れな最後。そして中華史上最大版図の唐の玄宗も、耄碌して楊貴妃に耽溺して、異人の安禄山につけ込まれる。そして日本とも白村江の戦いに、遣隋使や遣唐使、唐にも仕えた阿倍仲麻呂など直接的に関わり、さらに三蔵法師や鑑真や、李白など日本でも知られる存在など繋がりが深い。この時代はとにかく国際的でダイナミックで中華のスケールの大きさに圧倒された。物語性もあり掘り下げる価値がありそうだ。2024/09/22