出版社内容情報
動物のふんを玉にしてころがす甲虫─ふん虫たちの不思議な習性。スカラベたちがいなければ、地上はよごれて草はかれてしまうはず。
目次
1 アヴィニョンの五月
2 スカラベ・サクレ
3 オオクビタマオシコガネ
4 ヒラタタマオシコガネ
5 アシナガタマオシコガネ
6 イスパニアダイコクコガネ
7 ツキガタダイコクコガネ
8ヤギュウヒラタダイコクコガネ
9 センチコガネ
10 ミノタウロスセンチコガネ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
310
世に名高い『ファーブル昆虫記』だけに、邦訳だけでも何種類もの版がある。全訳版をとも思ったが、それはまた次の機会ということにして、今回は奥本大三郎の再構成になる全8巻シリーズを選んだ。第1巻は「ふしぎなスカラベ」。すなわち、糞虫の仲間である。ここにはスカラベ・サクレをはじめ、ミノタウルスセンチコガネやイスパニアダイコクコガネなど何種類もの糞虫が登場する。読んでいてワクワクするのは、ファーブル先生のあくなき実験精神。よく似た糞虫類でも、それぞれにライフサイクルと繁殖戦略が違い、とっても興味深い。2023/10/30
毒兎真暗ミサ【副長】
25
教えていただきました。装丁、安野光雅という事で期待しつつ、読み進めると見事に素晴らしいお話でした。前回氏の『ファーブル紀行』にて記録しましたが、求めていた読み方がこの本だと並行して実現できそう!勿論1巻の主役【スカラベ】の特徴も健気で可愛らしいし、それを実験し見守るファーブル先生の人間力が魅力的。同著で完訳シリーズもあり、こちらは実験部門での詳細として楽しめそう。来年はファーブル年になりそうな予感。フランスに行きたくなりました!2023/11/19
カタコッタ
16
最近になって虫嫌いから全然平気になった私。虫には特殊な能力があるに違いない、と思い始めたのは、今何より楽しくなった畑仕事を始めた事にある。ちょっと虫の事を知りたくなり読んでみました。ファーブル先生の文章を分かりやすく解説しながら、読ませてくれる奥本大三郎。啓蟄に生まれたという。まさにファーブル昆虫記を訳すために生まれた様な方です。ジュニア版ですが充分楽しめます。スカラベは身近に見ることが無い昆虫ですが、知れば知るほど面白い虫です。ファーブル先生の実験もイラストで分かりやすく紹介しています。楽しい読書です。2021/10/05
Toshi
15
ファーブル昆虫記を、奥本大三郎さんが子供用に書き直した(と言ってもいいでしょう、訳を超えた奥本版です)シリーズ。ジュニア版と言っても大人も十分楽しめます。これを読んで、昆虫好きだった少年時代に思いを馳せるのであります。第1巻はスカラベ、フンコロガシの話です。フンコロガシと言っても種類ごとに全て異なる習性。それをファーブルは全て実験をすることにより解き明かしていきます。 2023/07/30
takeapple
10
ファーブル昆虫記を奥本先生がわかりやすく解説した本という感じで、入門書に最適。リクエストにより娘のために買ってあった本だが、書架の奥から引っ張り出して読んだ。春になったら糞虫を観察してみたいし、完訳版を読んでみたい。その前に2巻に進もう。2024/03/17