内容説明
巧みな筆であざやかに描き出されるかなしい女の性。奔放な夫を持った女と、亡き恋人の弟を愛してしまった女。苦悩する2つの愛の姿を描く。
目次
蜻蛉日記(第1章 愛と不信のはざま;第2章 心ふれあう日々;第3章 鳴滝籠り;第4章 女盛りを過ぎて)
和泉式部日記(1. 俤の章;2. 波瀾の章;3. 薄暮の章)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダリア
3
興味のあった和泉式部日記から読む。和泉式部のスキャンダルについては先に知っていた。この日記は彼女のほんの一時の日記である。親王が亡くなって、その弟君との和歌のやり取りから、弟君の館へ移って正妻が家を出るまで。日記は本人が書いていない説もあるのだけれど筆者同様、私も和泉式部が書いたのでは?という気がする。ともかく自己弁護が強いのだ。あくまで自分は流されただけという形を貫いている。正妻が家を出るあたりは、流石に正妻に同情した。 2016/10/07
さゆり
1
性格がかわいいほうが得なんだなぁ、でも同じ女性として著者の心の葛藤には切なくなった2009/04/20
チャック
0
私は枕草子が好きで 現代訳本をよく読みます。同じシリーズであったので、読んでみました。 蜻蛉日記は、一夫多妻の平安時代に生きる妻の哀しみが書かれており、和泉式部日記は 恋に生きた女の心情が書かれています。 生方氏の和歌の解読がとてもわかりやすく、短編でもあったので一気に読みました。 蜻蛉日記はダイジェストなのか?物足りない感じもしました。2017/05/02