出版社内容情報
ハチやツバメは、なぜ人家に巣を造るのか?
暖炉の脇に泥で巣を造るジガバチはなぜわざわざ人家の中に巣を造るのか。ツバメも人の家に巣を造る。これは自然界に造るより材料や時間が節約できるからではないか。本能を補う能力の考察をする。
内容説明
ハチやツバメは、なぜ人家に巣を作るのか?博物学の不朽の名著個人完訳版。
目次
1 キゴシジガバチ―煖炉に造られる泥の巣
2 ヒメベッコウ―クモの狩人
3 無分別な本能―昆虫に理性はあるのか
4 ツバメとスズメ―人家に巣を造る鳥と虫
5 識別する力と本能―獲物や巣の材料を変更する能力
6 最小の労力で仕事をする―力を節約するもう一つの能力
7 ハキリバチ―融通のきかない巣造りと臨機応変の材料選び
8 モンハナバチ―植物の綿毛を集めて小部屋を造る
9 樹脂で巣を造るモンハナバチ―形態は行動を決定しない
著者等紹介
ファーブル,ジャン=アンリ・カジミール[ファーブル,ジャンアンリカジミール][Fabre,Jean‐Henri Casimir]
フランスの博物学者。1823年、南仏ルーエルグ山地のサン=レオンに生まれる。少年時代から生活苦と闘いながら勉学にいそしみ、師範学校に進学。教師になってからも独学で数学、物理学、博物学を学び学士号を取得。昆虫の行動観察に目ざめ、研究論文を次々に発表。五十五歳のとき、広大な庭をもつセリニャンの家に移住。自らアルマス(荒地)と名づけた自宅兼研究所で昆虫の観察に打ち込む。その前後三十年間の記録が『昆虫記』(全十巻)である。1915年、アルマスで永眠。享年九十一
奥本大三郎[オクモトダイサブロウ]
フランス文学者。作家。1944年、大阪市に生まれる。東京大学仏文科卒業、同大学院修了。主な著書に『虫の宇宙誌』(読売文学賞)、『楽しき熱帯』(サントリー学芸賞)、『斑猫の宿』(JTB紀行文学大賞)などがある。ファーブルについての著作も多く『博物学の巨人アンリ・ファーブル』、(ジュニア版)『ファーブル昆虫記』(全八巻・産経児童出版文化賞)などが多くの人に愛読されている。「NPO日本アンリ・ファーブル会」を設立。東京の自宅に昆虫の標本やファーブルの資料を展示する「ファーブル昆虫館」を開館。埼玉大学教授。日本昆虫協会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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