感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たけはる
6
柳宗元の永州~柳州、そして最晩年の絶望的な悟りの境地に至るまでを見ると、いつも涙がにじむ。 本作もそうでした。柳宗元の澄んだ孤独があまりにもうつくしく哀しく、胸を撲つ。 柳宗元の文学は彼が無罪の罪人となり、苦難の道を歩んだがゆえに形づくられたものだという。まったくそうだと思う。 もし柳宗元が左遷されずに、中央で用いられる別世界があったら、それを選ばせてあげると神に言われたら、いまの(死者の国にいる)柳宗元はどちらを選ぶだろうか。2019/09/15
鴨の入れ首
0
中国唐代(中唐)の詩人にして文章家だった柳宗元の生涯と詩作の解説書です。柳宗元の家系・生い立ちも説明されていましたが、いろいろあって不遇だった社会的生活が彼の芸術を磨いたのは間違いなく、それが分かりやすい文章で丁寧に説明されていたのが良かったです。同時代に生きた韓退之(韓愈)のものと読み比べてみるとより面白いかも知れません。2024/04/02
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