ラテンアメリカの文学<br> 族長の秋

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ラテンアメリカの文学
族長の秋

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784081260133
  • NDC分類 992
  • Cコード C0397

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三柴ゆよし

24
読み終わってから感想を書くまで、珍しく丸二日を要した。本書はガルシア=マルケスの全作品中、というよりむしろ数あるラテンアメリカ文学の中でも、最高峰にテンションの高い小説だと思う。『百年の孤独』とはうって変わって、おそろしく精緻に織り上げたタペストリーのごとき文体で、年齢すら超越し、神話級にトンデモな独裁を思うままにする大統領のすがたを描いている。展開されるエピソードのすべてが、お前それやりすぎ、ってくらいド派手であり、根が派手好きにできてる私としては、そのすべてに魅了されてしまったことを認めざるをえない。2012/05/11

アーちゃん

5
既読本です。読んだ時の本と同じ、こちらの装丁があってよかった♪百年の孤独と共に、ガルシア=マルケスを語る必須本。もうグロだろうがありえなかろうが構わない。海は売られ、いかさまくじに加担した子供も兵士もジェノサイド。うわあすごい。笑っちゃうしかなかったです。 魔術的な文章と表現にただただ圧倒。こちらも読後感が半端なかったです。

AR読書記録

4
“独裁者の孤独”に思いを馳せずにいられない今、マイ・ベスト・独裁者小説(母数は1だけど)を再読。ただ、いま世を震撼させている“独裁者”は、こうした土着の、神話的世界からは、空間的にも時代的にもやはり隔たったところにいるのだな、と感じた。いや、多分登場人物たちを一個の人間として見た場合、根底で通じている部分は多いと思う。でもこうして”愛”の物語に包摂されていくことはないよね。“女性”の持たされるイメージが、私の視点からは、それぞれ逆方向に遠く離れていて、いずれにせよ異文化の“物語”だなあとは思ってしまった。2022/03/21

呑芙庵

3
酸っぱい臭いがする、傑作。最後母親の名前を呼びながらたたみかけるところは亡霊的な歴史所作を思わせる。2018/09/05

ゑこびす

3
初ガルシア・マルケス。「百年の孤独」はあまりにも有名なので、本作品にまずは手を出してみた。ぶっ飛んだ。改行が一切ない。よって強制的にドンドン読まざるをえない。行ったり戻ったりの時間軸がおかしい。主格人称がいつの間にか変わっている。でも改行がないので、ドンドン読む。マジックリアリズムと、独裁者の孤独と無間地獄。いやー、恐ろしい本だった。2012/09/20

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