感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリータ
9
◆1967年主婦の友社刊(本書は82年刷で副題・あとがき追加)。著者(1915-2000)は与謝野鉄幹・晶子の次男秀の妻(馨の母)。1935年(晶子57歳、鉄幹は同年死去)に嫁ぎ、晩年の晶子と同居、脳溢血で倒れた晶子の介護にもつとめる。その間、著者と晶子のあいだで交わされた会話を通じて、晶子の人柄、人生が綴られる。◆二度ドラマ化もされている。◆栄文堂で拾う。◆「義母はじめじめした陰気なことはお好きではないこと。なにかとおおらかで、明かるいことがお好きだと。また荒々しい言葉、濁音の多い言葉は好まれない。(続2023/03/12
itokake
4
与謝野晶子の次男の配偶者、道子さんの回想記。道子さんは鉄幹が亡くなった年に次男の秀と結婚。結婚してから晶子の最期までの約6年の日々を、晶子の死後25年ほど経ってからつづった本。森鴎外の4人の子はそれぞれが父について語った本を書いているのに、晶子は11人も成人した子供がいながら晶子について書いた本が少ない。そんな中、"お嫁さん"の道子さんの本は貴重。序文で堀口大學が「ありがたい本がでた」と書くが、まさしくその通り。謎だらけだった"無言"の晶子の子どもたち数名も、本書の最後で短いエッセイを残している。2020/06/13
醤油屋
0
与謝野晶子・鉄幹夫婦の次男の嫁によるファミリーエッセイ。 発行は主婦の友社。 1980年台あたりに芸能人/文化人自身が自ら家族エッセイを上梓するブームがあったが(懐かしいですね神津カンナ)、アレです。 題字は岡本太郎で序文は堀口大學で、晶子のお見舞いに徳冨蘇峰が訪問して来た思い出とかも書かれてるけどファミリーエッセイです。著者はふつうに若い人むけの育児体験やら嫁姑トークメモのつもりで書いておりたいへん読みやすい。 どうしてちくま文庫とかになってないんだろう? みんな読むべき。 和歌も載ってるよ!2024/05/20
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