出版社内容情報
世界でも有数の自然災害国・日本。
2026年4月には岩手県で大規模林野火災が発生、青森県では最大震度5強を観測した三陸沖地震、6月には台風7号と8号が相次いで接近。広範囲で大雨となり浸水被害や土砂災害、死者・負傷者が発生しました。いまや「想定外」が「常態化」してきています。そして7月には震度7の令和8年熊本地震が起きました。この地震では、いち早く災害対策本部が設置され、自衛隊の初期動員もスピ―ディーに行われました。ただ「支援物資の受入・物流の滞り」「被災自治体自身の機能不全」という構造的課題も見えました。
2026年11月、日本のあらゆる災害に備える国家の防災司令塔となる防災庁が発足します。本書は防災庁に送る災害列島ニッポン・防災プロフェッショナル9人の提案集。国民はもちろん国会議員に県議、市議……すべての政治家と消防91万人、警察26万人、自衛隊23万人などすべての防災関係者に読んでもらいたい一冊です。
【内容】
第1部 都市の安全をナショナルミニマムへ(土屋信行:リバーフロント研究所審議役)
第2部 震災復興事業例としての女川町(須田善明:宮城県女川町長)
第3部 真実と教訓は現場にあり(山村武彦:防災システム研究所 所長)
第4部 市民の知恵と意見を吸い上げ実行する組織に期待(阿部慶一:防災まちづくり研究会 会長)
第5部 暮らしの安全を支えるインフラとしての防災(山口芳裕:国際医療福祉大学 特任教授)
第6部 避難所は私たちの体と心にとって本当に安全なところなのか(植田信策:日本赤十字社 医療事業推進本部 参事監)
第7部 臨時医療施設の事前整備と運用に関する提言(猪口正孝:一般社団法人 東京都病院協会 会長)
第8部 なぜ水害への備えが大切なのか(伊藤弘人:東北医科薬科大学 医学部 医療管理学教室 教授)
第9部 災害時の栄養・衛生管理(池田直人:フードマネジメントラボ代表)
【目次】
内容説明
無念の死、犠牲者はなぜ?救えたかもしれない命…。現場では何が起こっているのか?「伝えたい思い」と「現場からの伝言」
目次
第1部 都市の安全をナショナルミニマムへ―災害で死なない国土へ防災庁に期待する―
第2部 震災復興事例としての女川町~防災と町のQOLをどう考えたか~
第3部 真実と教訓は現場にあり―防災庁に期待する「実践的事前防災」―
第4部 市民の知恵と意見を吸い上げ実行する組織に期待―トップダウンからボトムアップへ―
第5部 暮らしの安全を支えるインフラとしての防災―災害で命が失われない社会作り―
第6部 避難所は私たちの体と心にとって本当に安全なところなのか 東日本大震災から15年、避難所生活の何が変わって、何が手付かずなのか
第7部 臨時医療施設の事前整備と運用に関する提言―災害・パンデミック対応における医療インフラ投資のパラダイムシフト―
第8部 なぜ水害への備えが大切なのか―和辻哲郎の思想から考える防災の人間学―
第9部 災害時の栄養・衛生管理―医療現場と避難所の課題―
著者等紹介
土屋信行[ツチヤノブユキ]
博士(工学)技術士(建設部門・総合技術監理部門)土地区画整理士 測量士。公益財団法人リバーフロント研究所審議役。一般社団法人全日本土地区画整理士会理事。JRRN(日本河川再生ネットワーク)代表理事。水害BCP推進協議会事務局長。元東京都江戸川区危機管理監。1975年東京都入都。環状七号線、環状八号線の建設・設計、つくばエクスプレス六町駅土地区画整理事業に従事。秋葉原駅区画整理および汐留再開発事業のまちづくり設計を行う。江戸川区では、放置自転車ゼロ対策に取り組み、日本一の葛西地下駐輪場を完成させ、日本土木学会賞を受賞。災害対策では、ゼロメートル地帯の洪水の安全を図るため、平成20年度に、海抜ゼロメートル世界都市サミットを開催し、現在も幅広く災害対策に取り組んでいる。東日本大震災の復興まちづくりの学識経験者委員として、宮城県女川町の復興に取り組んだ。令和4年日本水大賞「市民活動賞」受賞
須田善明[スダヨシアキ]
宮城県女川町長。宮城県女川町出身。宮城県石巻高等学校、明治大学経営学部卒。株式会社電通東北(現電通東日本)入社。宮城県議会議員(3期 平成11年11月~平成23年11月)。自由民主党宮城県支部連合会幹事長。自由民主党青年局中央常任委員会議長。女川町町長(4期 平成23年11月~現職)。全国自治体病院開設者協議会副会長。全国原子力発電所所在市町村協議会副会長。宮城県町村会副会長
山村武彦[ヤマムラタケヒコ]
防災システム研究所 所長。東京都出身。1964年に発生した新潟地震でのボランティア活動を契機に、防災シンクタンク「防災システム研究所」を設立。以来50年以上にわたり、国内外で発生した災害の現地調査を実施(300か所以上)。主に報道番組での解説や講演、執筆活動などを通じ、防災意識の啓発に取り組む。また、企業の社外顧問や自治体などの防災・危機管理アドバイザーを歴任
阿部慶一[アベケイイチ]
防災まちづくり研究会 会長。在宅避難を中心に防災講演活動を行う。防災士。note「火を消せない元消防士」。https://note.com/keiichia700 メーリングリスト「防災今日の話題」配信人。1951年6月17日生まれ。元東京消防庁目黒消防署副署長。消防士生活のうち16年間を火災原因調査、15年間広報を担当。約35年間市民防災に携わり、町会役員を30年間経験。元小学校PTA会長。産業カウンセラー
山口芳裕[ヤマグチヨシヒロ]
国際医療福祉大学 特任教授。湖山医療福祉グループ 顧問。1986年香川医科大学卒業。在学中から前川和彦東京大学名誉教授に師事。卒業後は、鍋谷欣一教授、和田信昭教授の指導を受けて外科学を学んだ。1994年米国ハーバード大学外科Tompkins教授のもとに留学、この間、Bricks教授から爆傷・銃創などの戦傷医療を、Leaning教授から安全保障システム論を学んだ。1999年東海村JCO臨界事故では被ばく患者の初期治療を担当、以降いわゆるNBC(核放射線・生物兵器・化学兵器)特殊災害領域の修得に励み、米国REAC/TS、米国CDC、英国Dstlなどで学んだ。2003年中国黒竜江省旧日本軍遺棄化学兵器事故、2004年美浜原発事故、2011年ロシアハバロフスク化学工場爆発事故、2011年福島第一原発事故で活動。2018年韓国平昌冬季オリンピック、2019年ラグビーW杯、2021東京オリンピック・パラリンピックで、国際要人対応や医療統括を務めた。東京都災害医療コーディネーター
植田信策[ウエダシンサク]
博士(医学)、医師。日本赤十字社医療事業推進本部参事監(兼)救護・福祉部主幹。日本外科学会指導医、社会医学系指導医、産業医。東北大学医学部臨床教授。日本DMAT(統括)。日本赤十字看護大学附属災害救護研究所被災者生活支援部門長(兼務)。避難所・避難生活学会常任理事。日本静脈学会理事(災害)。日本災害医学会評議員。1990年医師免許取得。2009年石巻赤十字病院入職。2018年同院副院長。2025年より現職。2011年東日本大震災、災害拠点病院で災害医療に従事。東北3県の避難所環境整備、被災者健康維持活動に従事。以降、救護活動、避難所環境改善活動に従事。2014年、一般社団法人避難所・避難生活学会を設立し、政府にTKB48など避難所環境改善を働きかけ、災害対策基本法、災害救助法、防災基本計画などの改訂に至る
猪口正孝[イノクチマサタカ]
外科医(1984年日本医科大学卒業)。一般社団法人東京都病院協会会長。公益社団法人東京都医師会顧問。社会医療法人社団正志会理事長。公益社団法人全日本病院協会副会長。経験委員会等:東京都医師会副会長。東京都地域医療対策協議会委員。東京都医療審議会委員。東京都災害医療協議会委員。東京都災害医療コーディネーター。東京DMAT運営協議会委員。厚生労働省救急・災害医療提供体制等の在り方に関する検討会構成員。東京都新型コロナウイルス感染症対策審議会委員。新型コロナウイルス感染症医療体制戦略ボードメンバー
伊藤弘人[イトウヒロト]
東北医科薬科大学医学部医療管理学教室教授。同大学大学院医学研究科社会地域医学研究領域・地域医療管理学分野教授。専門は地域医療政策・管理学(保健学博士)。第74回日本職業・災害医学会学術集大会長(2026年)。内閣府地区防災計画アドバイザリーボードのメンバー(2024~2026年)。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了後、日本医科大学医療管理学教室および厚生労働省の国立研究機関に勤務。その後、厚生労働省大臣官房厚生科学課科学技術調整官、国立精神・神経医療研究センター研究所研究部長、労働者健康安全機構(過労死等防止調査研究センター長・本部研究ディレクター)を経て、2022年度より現職。Healthcare BCPコンソーシアム理事として、医療と災害への備えとの関係や人口減少下の持続可能な地域医療の構築に向けた教育・研究に取り組んでいる
池田直人[イケダナオト]
管理栄養士・調理師・アロマセラピーアドバイザー。フードマネジメントラボ代表。一般社団法人日本病院会救急災害医療対策委員会特別委員。元公益社団法人日本メディカル給食協会理事・学術衛生副委員長。1980年後藤学園武蔵野栄養専門学校卒業、富士産業株式会社、株式会社LEOCを経て2026年2月に起業、在宅の栄養管理業務に向き合う。東京労災病院などの大型急性期病院で栄養士の経験を積み埼玉県立小児医療センターのオープン立ち上げなどにも貢献した。また、管理栄養士合格者の輩出に向け国試対策研修の講師を務め、災害現場の食事対応も、北海道・宮城・東京・名古屋・静岡・広島に転勤異動したことで多様な経験をしてきた。(株)LEOCでは、管理栄養士が臨床栄養を学べる環境を創設、LEOC大学院を開校し、昭和医科大学病院で臨床を学ぶ研修カリキュラムを発足した。その他、衛生管理マニュアルの作成や実務指導など食品衛生にも努めてきた。学会:第34回全日本病院学会(1992年10月)郡山市民文化センターシンポジウム「アメニティ指向と患者給食」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。




