出版社内容情報
北海道の空知総合病院で働く研修医四人は、進路をすでに決めたため、将来の目標に向かって残りの日々を忙しく過ごしていた。風見司は内科医を目指す中、地域医療の一環として訪問診療を行う。医師は病気だけではなくて「人」を診ているのだと指導医に説かれ、医療は患者になにをもたらせるのかを考え始める。清水涼子は膠原病内科医としての進路を決めたが、経験が浅く、自分一人で患者を専門的に担当できる力はなかった。延命処置が行われる患者たちに向き合ううちに、なんのために治療をするのか、その意義について悩み始めた。沢井詩織は精神科や緩和ケア科で学ぶ過程で、つらい病気の中で揺れ動く患者の感情に寄り添おうとしていた。朝倉雄介は沢井との結婚を考えていたが、仕事やコロナ禍の影響で段取りは思うように進んでいなかった。そんな折、診察した患者とその家族の結婚にまつわる話に巻き込まれていく。
内容説明
北海道の空知総合病院で働く研修医四人は、進路をすでに決めたため、将来の目標に向かって残りの日々を忙しく過ごしていた。風見司は内科医を目指す中、地域医療の一環として訪問診療を行う。そこで出会う患者たちは都市部と違って治療そのものよりも、どのように地域で暮らしていくのかを重視していた。医師は病気だけではなくて「人」を診ているのだと指導医に説かれ、医療は患者になにをもたらせるのかを考え始める。清水涼子は膠原病内科医としての進路を決めたが、経験が浅く、自分一人で患者を専門的に担当できる力はなかった。そのため、知識や技術習得に励む彼女であったが、延命処置が行われる患者たちに向き合ううちに、なんのために治療をするのか、その意義について悩み始めた。さらに横柄な態度の医師と意見が衝突してしまう。沢井詩織は精神科や緩和ケア科で学ぶ過程で、つらい病気の中で揺れ動く患者の感情に寄り添おうとしていた。しかし、患者の本当の悩みや苦痛にはさまざまな背景があり、それを取り除くには医学だけでは足りないと実感するようになる。病気になったことで家族関係の問題が露呈した患者に対し、沢井は願いを叶えてあげたいと思うが…。朝倉雄介は沢井との結婚を考えていたが、仕事やコロナ禍の影響で段取りは思うように進んでいなかった。そんな折、診察した患者とその家族の結婚にまつわる話に巻き込まれていく。そして四人は二年間の成長を経て、研修医生活を締めくくる。同期たちと過ごした空知の思い出を振り返りながら、それぞれの道へと踏み出した。
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