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出版社内容情報
NHK『最後の講義』で感動を呼んだ番組が書籍に。大林監督が伝えたい「映画だからできること」、「平和への想い」、魂の1冊!
内容説明
「これが最後という覚悟は常にあった」「だからこそ映画を未来の人たちに伝えていくんだ!」…各界の偉人が登場した話題の番組「最後の講義」(NHK)未放送分を含む完全書籍化!日本映画界のレジェンドが語る。
目次
序章 映画とはフィロソフィーである
第1章 「あの時代」の映画に込められていたメッセージ
第2章 「平和孤児」にとっての戦争、「今の子どもたち」にとっての戦争
第3章 ネバーギブアップとハッピーエンド
第4章 自分に正直に生きるということ
第5章 映画がいらない時代がくるまでは…
終章 最後のメッセージ
著者等紹介
大林宣彦[オオバヤシノブヒコ]
映像作家。1938年1月9日、広島県尾道市生まれ。自主製作映画を経て、テレビCMを多数制作。1977年『HOUSE/ハウス』(77)で劇場映画に進出。2016年8月に肺がんで余命3カ月を宣告されるも、2017年には『花筐/HANAGATAMI』を完成。2004年春の紫綬褒章受章、2009年秋の旭日小綬章受章。2019年文化功労者として顕彰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
70
NetGalleyにて読了。NHKで放送された「最後の講義」を未放送部分も含めて再録したもの。番組の中で、ガンで余命宣告され痩せ細った大林さんが、映画について力強く熱く語っていたのを覚えている。映画とはフィロソフィーが大切なんだ、戦争のない世界を願って映画を作り続けている、もし道半ばで自分が倒れたら後は君達が引き継いでくれ。再録された文章からも大林さんの熱い想いが伝わってくる。その後、2本の映画を完成させている。映画の神様は、大林さんに映画を作らせてくれた。最新作「海辺の映画館」も観たい!2020/02/25
ヒデキ
42
自らの身体を癌が蝕んでいたから 今まであまり知らなかった大林監督の思いを読むことができました。幼かった自分が見てて判らなかった監督が映画で何を描きたかったのかを知ることができました。 若い子たちへの期待とそのままの気持ちで大人になれなかった世代への思いが伝わってきます。 彼ら若い世代を柔軟な思考のままで育ってもらえるようにしていくのが、僕たちの役目なんですね2021/11/22
kei302
36
知ってはいるけど、知っているだけですませている。太平洋戦争を語り継ぐ意思のない私に対して、大林監督から《今、「戦前」を生きていることになるのだ》と強いメッセージを受け取った。いつ戦争が始まるかわからないのが2020年の今なのだ。“未来のために生きなければならない。未来のために、ぼくが知っている過去のことを伝えなければならない”大林監督の覚悟に心を揺さぶられた。NetGalleyJP 2020/03/11
dolce vita
20
最後のメッセージがしみる。戦争を知らない私にできること。戦争の抱えるものから目を逸らさずに知り、忘れないでいる。今の平和がこれからも続くように、穏やかな日々を繋いでいけるように、間違った方向へ進みそうになった時には何ができるだろう。とりあえず今は、映画に込められたメッセージを受け取りながら自分の身の回りを居心地よくしていこう。居心地のよさが広がって、みんなが笑顔でいられるといい。そうなればきっとずっと平和だから。#NetGalleyJP2020/03/13
Roko
10
大林監督は映画を通して「戦争を繰り返してはいけない」と訴えています。自分は戦争を知っている人間だから、それは使命だと考えているのです。ある時、中学生から「わたしたちは戦前の人間なのです」と言われて衝撃を受けたそうです。「あと何年かして戦争が起きてしまったら、自分たちはその戦前の人間ということになります。だからこそ自分たちが平和を守らなければならないのです。」そういう若者たちが戦争に巻き込まれないためにも、自分たち年長者が平和について伝え続けなければならないとおっしゃっています。#NetGalleyJP2020/03/01