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内容説明
半妖になった高校生の南条翔は、聴覚や嗅覚が過敏になり、さまざまな騒音や臭いで体調を崩し、夜は不眠に悩まされることになる。幼馴染の和泉朔夜と楢崎飛鳥はそんな翔を心配してくれるのだが、二人は妖を調伏する「妖祓」であった。翔は自分が化け狐だとバレないようにはぐらかすのだが、誤魔化し続けるのは至難の業。妖怪の知り合いである猫又のおばばに相談していると、ちょうど家を訪ねてきた「北の神主」の比良利に『夏越の大祓』の神事を手伝ってもらいたいと言われる。狐の五感を抑える相談に乗ってもらう代わりに、比良利を手伝うことになるのだが―。
著者等紹介
梅野歩[ウメノアユム]
『南条翔は其の狐の如く』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真白優樹
7
化け狐となって感覚の過敏化に悩まされる中、北の神主から神事への協力を依頼される今巻。―――戻れぬ道は交わらぬ、進む先は逢魔が時。 段々妖怪へと近づいていく我が身、頼りになる温かい妖怪達、妖怪を利用する悪しき大人、そして幼馴染との共闘。 段々翔が戻れぬ道へと誘い込まれていく、切なさと哀しさ、そして温かさが彩る今巻。同じ時は生きれぬ、それでも共に。必死に願う翔、裏腹に真実に気付きだす幼馴染達。決壊の時は確かに近づく中、妖怪の世界に入り込んでいく翔はどんな妖怪と出会うのか。 次巻も早く読みたいものである。2019/03/05
紅羽
4
シリーズ2冊目。妖としての生活と人間としての生活、いつかはどちらかを選ばなくてはならなくなる時はくるのでしょうか。今回は雪之助という妖側での初めての同年代の友人が出来た事で、翔の不安感が薄れてきたようで良かった。しかし翔があちらに馴染めば馴染むほど幼馴染たちとの距離が開いていく。ラストで感じた朔夜の不安が今後どういう形で露見するのか気になります。2019/07/10
ユウ
2
面白かったです。2019/12/31
尚侍
2
とっても面白かった。前半よりも後半に読ませるエピソードを持ってくる手法は今回も健在で、人間と妖との関係性を丁寧に描いている件は色々と考えさせられると同時に非常に胸に落ちるものでした。また、新キャラの雪之介の立ち位置が良く、彼が入ったことで物語に奥行きが生まれたように感じました。その一方で雪之介がある意味正妻ポジションに収まってしまったことでギンコの立ち位置がややぼやけてしまったように感じたので、このあたりをギンコがどう挽回してくるかが楽しみです。2019/03/29
dorimusi
1
やっぱり、細かく呼称を変える文章が気になったけど、まぁ話は面白かったかな。マイノリティものとしてはありがちな同じ悩みを抱える先達が現れるとかストーリとしてはありきたりかもだけど楽しめた。 2022/12/11