内容説明
現代人気職業三十一の金持ビンボー人の表層と力と構造。
目次
女性アナウンサー―幸運の織り目
医者―そっとお寝すみ
イラストレーター―青春の叫び
インテリア・デザイナー―生きられた店
エディター―されど、われらが日々
オートバイ・レーサー―暴走逃走迷走論
オフイス・レディー(OL)―モア・ベターを探して
お父さん―子供は何でも知っている
学者の卵―ベビーフェース・ギャング
カメラマン―便利屋の目にも涙〔ほか〕
著者等紹介
渡辺和博[ワタナベカズヒロ]
1950年広島市生まれ。美学校で赤瀬川原平氏などに師事した後、青林堂に入社。雑誌『ガロ』編集長を務めた後に独立し、マンガ家、イラストレーターとして活躍。1984年『金魂巻』(主婦の友社)がベストセラーになり、文中に使われた「マル金」「マルビ」という表現が第1回流行語大賞を受賞。そのイラストとエッセイなどの独特の文体は「ヘタうま」と呼ばれた。2003年肝臓ガンを宣告されるが、2005年に夫人との生体肝移植手術に成功。2006年7月ガン再発、2007年2月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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無謀庵@Reader
2
マル金・マルビといえば私でも聞き覚えのある流行語。今見ると普通の暮らしに見えるのが「ビンボー人」といわれてるあたりは世知辛いが、金持ちではないまでも好きな仕事でそれなりにやってるケースを、儲かってないという一点でいじり倒して笑いにする、昭和の情け容赦なさも見えるな。80年代ノリを知るための資料のつもりだったから、もう少しバブルノリがつかめてきたら違うものも見えるかもしれない。2014/09/28
らく
1
バブルの匂いが懐かしい本。でも今の時代もある部分は同じ。出来る人はどんどん伸びるしつまずいたひとは立ち直りにくい。企画がとても面白い本。2016/06/23
東森久利斗
1
取り上げられている横文字職業の数々、「マル金・マルビ」の第一回流行語大賞受賞といい、時代を感じさせずにはいられない。バブル景気途上における上っ面社会に胡坐をかいた上っ面職業の上っ面だけを重箱の隅的に記録した観察日記。なんで、マル金・マルビになるのかという考察、マル金・マルビになるため、ならないためのノウハウを期待すると裏切られる。2016/02/22
竜崎
1
階層による消費や趣味の違いを皮肉に指摘した本。2012/11/06
mikoto_oji
1
固有名詞を入れ替えれば今でも通じる本になりそう。そう思うと、あんまり世の中って変わっているようで変わらないんだなと思います。挿絵のブサイクさを見るとこんなものが流行っていたんだなあとノスタルジーを感じます。そういや、レノマだのビギだのハンティングだのありがたがっていたなあ。。。どこいっちゃったんだろう?2011/07/29