内容説明
舞台上の美女、必ずしも良婦ではない。猛悪な隈取面の男が、必ずしも悪徒ではない。史料の上では、いかにも善良人らしく残されている人物が、はたして神の子か。鬼の子だから、いかにも神の使者らしく外装している、ものかも知れない。歴史のターニングポイントを裏返しの大胆な視点から捉え直す「荒説日本史」。
目次
序 荒削りの説にこそ歴史の本質が―歴史は逆手から見ないと真実に近づけない
第1章 遣隋使の派遣―日本史、まさにここに始まる
第2章 大化改新―独立国「日本」、ここに誕生
第3章 鎌倉の幕政―頼朝が決定づけた新しい日本史
第4章 徳政令が持つ破壊的意義―鎌倉幕府の「善政」が幕府の命取りに
第5章 織豊の時代―因習をたたき壊した男たちの登場
第6章 幕府対朝廷―後水尾天皇の存在が意味する日本史の本質
第7章 幕府政治の終幕―幕府、それは日本の歴史風土では滅びる運命
著者等紹介
中村直勝[ナカムラナオカツ]
歴史学者。文学博士。滋賀県生。三高で歴史学を、のちに京大で古文書学を教授。戦後は京都女子大学教授・大手前女子大学(現大手前大学)学長を務めた。昭和51年歿、85歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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