内容説明
五年前、ある浜辺にひとりの少年と美しい女性が流れついた。少年は七歳ぐらい―とんがった耳に黒髪で、まるで悪魔の子のような風貌だった。少年はそれまでの記憶をすべて失っていた。自分の名前も、どこからきたのかも、いっしょに流れついた美しい女性が誰なのかも。エムリスという名前をつけられることになった少年には、不思議な「力」があった。そして、その「力」のせいで、敵対していた少年を傷つけ、みずからも視力を失うことになる。その事件をきっかけに、自分の故郷や両親―本当の自分を知りたいという強い欲求をおぼえたエムリスは、自分探しの旅に出る。出発地点は、五年前に流れついた浜辺。行き先は、海が決めてくれるだろう。長い漂流のあと、エムリスは命からがらひとつの島に流れつく―魔法がまだ存在する、伝説の島フィンカイラに。だが、フィンカイラはスタングマーという残忍な王のせいで、滅亡の危機にさらされていた。フィンカイラの森でであったリアという少女に手助けをたのまれたエムリスは、危機を救う方法を知るという謎の生き物、グランド・エルーサのもとをおとずれようとするのだが…。
著者等紹介
バロン,T.A.[バロン,T.A.][Barron,Thomas A.]
コロラド山脈のふもとに生まれ、自然のなかで育つ。英国のオックスフォード大学に留学し、在学中にスコットランドやアイルランドを旅したことに触発されて小説を書くようになった。著作に、“Tree Girl”“High as a Hawk”“The Great Tree of Avalon”などがある。現在は妻と5人の子どもたちとコロラドに暮らす
海後礼子[カイゴレイコ]
翻訳家。1972年東京生まれ。国際基督教大学卒。成城大学大学院で西洋美術史を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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