内容説明
人々を騒がす「UFO」騒動、政府や大企業が莫大なカネをつぎ込んだ「常温核融合」開発、「ビタミンOってなに?」本当に効きそうな「磁気治療法などの健康医療」、正確なデータのない「電磁波の影響」問題など―あなたのそばで、あなたを狙う「科学の顔」をしたニセ科学の素顔を暴いた話題の書、待望の文庫化。
目次
第1章 ニュースなんかじゃない、ただのエンタテインメントさ―問われるメディアの責任
第2章 信じたがる脳―科学こそ真実を選びだす戦略
第3章 ニセ薬に副作用あり!―「ナチュラル」な薬に救いを求める人々
第4章 「宇宙開発」の実態―人造の世界を夢見る人々
第5章 ブードゥー・サイエンス、議会に登場―科学に無知な政治家たち
第6章 「永久機関」は実現可能か?―無限のエネルギーを夢見る人々
第7章 恐怖の電流―電磁場が白血病の原因というデマ
第8章 審判の日―集団訴訟で企業を襲う「ジャンク科学」
第9章 UFO、エイリアン、スターウォーズ計画―当局の秘密主義も悪因
第10章 「まかふしぎな宇宙」を利用しろ―ニセ科学としてよみがえる古代迷信
著者等紹介
パーク,ロバート・L.[パーク,ロバートL.][Park,Robert L.]
物理学者(物理学博士)。専門は結晶構造。メリーランド大学物理学部教授。アメリカ物理学会会員
栗木さつき[クリキサツキ]
翻訳家。慶應義塾大学経済学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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烟々羅
30
原題の“Voodoo Science”をそのままに意訳すれば「エセ科学」。売れる題名をつける出版・企画の意図に対し、括弧つきの“「科学」”としたのは翻訳者の良心か。 「USA でこんな詐欺事件があったし、観客は熱狂した。主催者の出す資料や証言者の実態はこうだった。定説の科学からみたら出鱈目である理由はこう」て例が9章と類例羅列の1章。 科学・テクノロジーとして噴飯ものという説明に多くの紙面を割いているが、思い込んだひとは論破されても納得しない。騙される人について掘り下げた作品を期待する題だよね →続く2013/11/26
あきぴー@武蔵国
1
生まれて初めてのビブリオバトルのために再読しました。(ただし、実際に紹介したのは、カール・セーガンの『悪霊にさいなまれる世界 「知の闇を照らす灯」としての科学』ですけどね・・・) 再読して、「周りにいるニセ科学に騙されている奴には、ホント呆れてしまう」と改めて思ってしまった。 ただ、日本のニセ科学問題に直結する話題が少ないのがたまにキズ(アメリカの方なので仕方ないという話もあるが・・・) ★★★★☆2010/08/24
takejin
1
科学者は、思い込みを排除する努力を積み重ねて、「科学」を構築していく。その作業は、時に自分の考えと違うこともある。その違いを認められるのは、科学者であり、認められないのは、偽科学者である。気付いた事象から立ち直れるかどうか、科学者の根幹がかかっている。そこを超えてしまうと「ブードゥーサイエンス」になってしまう。その境目は、本職にしか分からない。科学者諸君、ブードゥーサイエンスの駆逐も、科学者の仕事ですって。ISSもいらないとは思わなかったなぁ。2010/04/06
ひろただでござる
0
騙される方が変でしょう。2004/05/09