内容説明
どうどうと「自分」でいることって、けっこうむずかしい―ニューベリー賞オナー賞、全米図書館協会優良図書賞。
著者等紹介
ロード,シンシア[ロード,シンシア][Lord,Cynthia]
米国ニューハンプシャー州出身で、現在はメイン州在住。夫と娘、自閉症の息子とともに暮らす。教職、書籍販売を経て、作家となる。『ルール!』でデビュー。ニューベリー賞オナー賞、全米図書館協会優良図書賞他多くの賞を受賞
おびかゆうこ[オビカユウコ]
東京生まれ。出版社勤務、ドイツ留学を経て、現在は子どもの本の翻訳や創作にたずさわっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
33
障害を持った8歳の弟と12歳の姉が、弟にわかって欲しいことをルールとして二人で共有している。両親にとっては障害を持っている弟を無条件に助けるのが姉のつとめと思っている人がいる。確かに姉が見守ってくれたら、自分たちは仕事に集中できて助かるでしょう。毎日の生活に追われて流れていく日々。少し立ち止まって姉のことも考えて欲しい。ダンスパーティーの日に父にキレたお姉ちゃん。受け止めてくれた父。ウルウルしました。2024/02/18
たまきら
31
自閉症を持つ子は、ルールがあると安心するーそれは自閉症の子に英語を教えているときに気づいたこと。「時計がここに来たらおしまい」から始まり、1年。私の方が学んでいる毎日です。同時に、ヤングケアラーに近い主人公の境遇にも共感しました。だれでも自己中になれる権利があるけれど、世の中って結構不公平。そんなことを色々なおうちの子を通じて体験できるお話です。2024/05/31
ユキ@うろちょろ
4
児童向けだけどもYAくらいの子とか大人にもおすすめ。自閉症の弟を抱えてその世話をしつつ、自分だけの時間に憧れるキャサリン。ある日病院の患者の一人、言葉を話せない少年・ジェイソンの意思表示のことばカードを書くようになり…。大事だけど面倒で、ちょっと気負ってしまう家族のことを、キャサリンの心情を通して描く。ゆっくり丁寧に書かれているのに、全く中だるみを感じさせない。続きが気になって一気に読んでしまった。2012/07/25
kuntan
3
この本は、自閉症のデービッドの姉、キャサリンが主人公です。キャサリンがデービッドにいろいろなルールを作ってあげたり、しゃべれないジェイソンに言葉カードをあげたり。 他人と違くても、その人たちを大切に思ってくれる人がいるのだと感じさせられました。 老若男女、誰が読んでも面白い本だと思います。 ぜひ読んでみてください。2020/01/08
のふし
3
自閉症の弟を持つ12歳のキャサリン。ルールを作り、弟や自分にそれを言い聞かせることで心を守ろうとしていたけれど、新しい友達との出会いで成長していく。家族だからこそのきれいごとだけではない苦しみ、やりきれなさが少女の率直な言葉で伝わってくる。実は知らず知らず色眼鏡で見てしまっていたことに気付き、頭を殴られた気分。2015/08/27
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