世界はおわらない

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784072483329
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

世界は悪魔でいっぱい?人間はもうおしまいなのか?世代をこえて読みついでいきたい名作。2004年度ウィットブレッド賞受賞。

著者等紹介

マコックラン,ジェラルディン[マコックラン,ジェラルディン][McCaughrean,Geraldine]
英国の児童書作家。1951年生まれ。出版社につとめたのち、作家になる。『不思議を売る男』(偕成社)で、カーネギー賞とガーディアン賞、『世界はおわらない』で、三度目のウィットブレッド賞を受賞するなど、作品に対する評価と人気は圧倒的

金原瑞人[カネハラミズヒト]
法政大学教授・翻訳家

段木ちひろ[ダンボクチヒロ]
神奈川県出身。明治学院大学大学院在学中から金原氏に師事し、現在、翻訳業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

24
『神に従う無垢な人』ノアは方舟を完成させると、自分の妻と息子とその妻達と、清いつがい七つがいずつ、清くない動物七つがいずつを乗せた。洪水は40日40夜続き、地上に生きていたすべてのものを滅ぼしつくした。『旧約聖書 創世記』「ノアの方舟」。ここには書かれていない事がある。息子の名前は出てくるが、妻の名、息子達の妻の名は登場しない。動物を舟に乗せたのであれば当然必要であるはずの水や食料をどうしたかも、排泄物の処理についての記載もない。書かれていなかったからといって食料の確保や排泄物の処理が為されなかったのか?2007/04/22

スイ

12
すごい小説を読んだ、と読み終えて閉じながら詰めていた息を吐いた。 ノアの箱舟の物語を、名も残らず、結婚や出産することもなく、家に仕えて終わる運命のノアの娘の視点から書いた作品。 間に別の視点も入るのだけど、動物達が語るところもあり、非常にシビア。 神の言葉に従ったとはいえ、家族以外の人間や舟に乗らない幾多の動物を見捨てる行為をただ受け入れて良いのか、そもそも神はいるのか。 信者でない私にもかなりの衝撃だったので、キリスト教を信仰する人々の間ではどう受け止められたのだろう。 聖書に記されたノアの箱舟にもっと2016/12/11

rumi

7
旧約聖書「ノアの方舟」をモチーフに、本家ではいないはずのノアの娘がキーになる話。何千年も昔に書かれお伽噺レベルだった物語がリアルに、臭覚や聴覚を刺激するように苦しいほど迫ってくる。神とは何か、神を信じるその人間自身は正しいのか…。盲目的に信じる怖さ。信じていたものがゆらいだ時何を正しいとするのか…。人の心の闇を浮き彫りにすることでそれでも人の内に存在する善が全ての答えなのだと気付かされる。Not the End of the World !!2013/01/28

まみ

4
家族の狂気と唯一神を信じることの残酷さを感じた。動物の神の描写にとても驚かされた。2016/03/25

犬都歩

3
方舟に乗ったノア一家と、洪水直後で滅亡寸前の世界の話。児童書みたいな文章だなと思ったら、作者は児童書作家なんですね。なので晦渋ではないものの、食料不足と不衛生と病に家族間の軋轢が増していき、信仰の蹉跌から不信仰へ推移していくさまを冷徹に描いている。 あまりに閉鎖的な環境に、読んでいて気が滅入ってくるものの、ラスト40ページくらいから一気に面白くなりました。いつの世も強いのは自然と◯◯ってことですね。「この人生でひとつ確かなことはね、いつか、どこかで自分に起きることは、ほかのだれかにまず起きているってこと」2022/10/21

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