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「坂の上の雲」に隠された歴史の真実―明治と昭和の虚像と実像

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  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784072440506
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

<内容、章立て>第1章・『坂の上の雲』にいまわたしたち日本人が問いかけなければならないもの……歴史書としての視点からの再検討が必要ではないだろうか。第2章・『坂の上の雲』に描かれた旅順攻防戦の虚像と実像。はたして史実はどこにあったのか……旅順要塞攻撃を世界史的視野から鳥瞰すれば、乃木ほそんなに無能な将軍なのだろうか。第3章・ユダヤ人大虐殺と『坂の上の雲』。どんなつながりがあるかおわかりだろうか……一見何のつながりもないように見えるが、歴史の虚構が虐殺の悲劇を生んだのである。第4章・ノモンハン事件。司馬氏が果たせなかったライフワーク。この戦いの光と陰がいま逆転した……ノモンハンは完敗といわれているが、ソ連崩壊後の秘密文書の公開でどうやら勝ちは日本のほうに傾きつつある。第5章・戦後の日本人の精神構造や国家像。「司馬史観」とそれはどう結びついているのか……明治はよかったが昭和はダメな時代になったのか。司馬史観の功罪を検証する。

内容説明

司馬遼太郎さん、名著をありがとう。でも、思い違いがありませんか。日露戦争、ノモンハン事件などを通して日本の近代を問い直す大胆な歴史書。

目次

第1章 『坂の上の雲』にいまわたしたち日本人が問いかけなければならないもの
第2章 『坂の上の雲』に描かれた旅順攻防戦の虚像と実像。はたして史実はどこにあったのか
第3章 ユダヤ人大迫害と『坂の上の雲』。どんなつながりがあるかおわかりだろうか
第4章 ノモンハン事件。司馬氏が果たせなかったライフワーク。この戦いの光と影がいま逆転した
第5章 戦後の日本人の精神構造や国家像。「司馬史観」とどう結びついているのか
第6章 「明治はよかったが戦前の昭和は暗黒」という史観がある。しかし、欧米の識者は戦前の日本や極東をどう見ていたのだろうか

著者等紹介

福井雄三[フクイユウゾウ]
昭和28年7月、鳥取県倉吉市生まれ。東京大学法学部卒。企業勤務の後、平成4年より現職。専攻は国際政治学、日本近現代史。行動する社会科学者を信条に、ソ連崩壊の年に地球一周の旅を敢行し、激動するソ連・東欧の社会情勢を直接現地で取材。その後、中国大陸の全域および台湾を踏破
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

James Hayashi

32
1、2章だけ読んだ限りは眉唾モノだったが、4章を読み真実味を感じた。過去に読んだ「日本の近現代史」倉山満氏(もしくは封印の昭和史、渡部昇一&小室直樹)著作でノモンハンの戦況が書かれていたからだ。これを読んでも坂の上の雲は間違っているとは思わない。司馬先生の1小説であり、この作品によって大いに日本人としての誇りを感じ、世界から尊敬される日本の1理由が見えるからである。悪の権化の存在も必要かもしれない。自虐史観脱却も大切。しかし1冊のみの本を信じきることはもっと危険である。面白いものを読んだ。2019/04/13

James Hayashi

21
先日「坂の上の雲」を再読したのでこちらも再読。こちらは旅順戦の全体を掴んでいないと思われる。また児玉元帥にもほとんど触れず、二十八サンチの大砲など全く触れず。元帥と大砲がなければ日露戦の勝機を掴んでいないと自分は見る。つまり司馬史観の方が正しい。タイトルの意味を成しているのは1章のみ。2021/03/08

鐵太郎

11
一読して思う、そもそも「坂の上の雲」は、正確な歴史の記録ではあない。「ある特定の事実」と、それに感動した司馬氏が展開する世界と、その主張を強調するための「フィクション」によって構成された「歴史小説」なのである。だから、これを正しい歴史と思ってはいけないと共に、これが誤った主張であると考えることも無意味。ただそれだけなのだと。 ──であるから、この著者の論の内容はともかく、なにを相手にシャドー・ボクシングをしているのだろうと考えてしまった。2005/11/25

19720624

3
初めて読んだのは高校生の頃、それから歳を重ねる毎に何度も何度も読み返し、その度に新しい刺激を受けてきた。そんな「坂の上の雲」に嘘があったなんて。信じがたい、信じたくない気持ちでこの本を読み始める。うーん、確かにちょっとおかしい部分もあるのかも。でもあっちに嘘があるのならこの本に嘘が無いとは言えない気がする、坂の上の雲は絶対であってほしいという願望がそう思わせるのか。どっちにしても世の中に絶対は無いという当たり前のことに気付かせてくれたこの本に感謝。2024/06/25

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2
司馬遼太郎には「国家」を描くことはできなかったということだと思う。江戸時代まで。2012/07/09

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