講談社現代新書<br> 観光を忘れた日本

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講談社現代新書
観光を忘れた日本

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  • サイズ 新書判/ページ数 288p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784065441305
  • NDC分類 689.2
  • Cコード C0236

出版社内容情報

「する」から「される」へーーなぜ日本人は変わったのか?
観光の歴史をひもとくと、インバウンド急増の裏側で静かに広がる、この国の深刻な〈社会問題〉が見えてくる!

「できない」ではなく「したくない」……観光をめぐる二極化が進行中!

<「はじめに」より>
じつは「観光離れ」しつつある日本人の姿は、かつて存在した、ある社会の人びとと、よく似ている。その詳細は本書で紐解くことになるが、観光の歴史を振り返れば、そして近代社会の歩んだ道を顧みれば、この社会問題の本質が、はっきりと見えてくるだろう。これはもはや見過ごすことのできない、歴史的に問うべき事態である。

<本書の内容>
第1章 観光とは何か 日本の現状と観光の定義
1 日本の観光の現在地/2 井上万寿蔵が観た世界/3 観光官僚と戦争/4 観光の定義

第2章 観光の誕生 産業革命と脱日常
1 観光の源流をたどる/2 トーマス・クックは何をしたかったのか/3 貧しい社会と「パーティ」の精神/4 観光のジレンマ

第3章 「社会的観光」という世界潮流 バカンスからソーシャル・ツーリズムへ
1 「休み」と近代社会/2 バカンスの発明/3 ソーシャル・ツーリズムの始動/4 旅と旅行と観光の日本

第4章 戦後日本における観光 「国民旅行」から「観光離れ」へ
1 観光の55年体制――ソーシャル・ツーリズムと日本/2 「国民旅行」が果たした役割――1950~1970年代の「観光旅行」/3 リゾートの嵐――1970~1990年代の観光ブーム/4 観光の「冷たい」まなざし――1990~2010年代の分断と格差/5 日常という、もう一つのバブル――21世紀日本の「観光離れ」の正体

第五章 観光の再創造 循環し代謝する「再」の思考
1 訪日インバウンドの急増――社会的インフラとしての観光/2 21世紀のソーシャル・ツーリズム/3 観光するリテラシー/4 再び光を観るために――再創造(レクリエーション)の思考



【目次】

内容説明

「できない」ではなく「したくない」観光をめぐる二極化が進行中。現代の日本人は過去の「ある社会の人びと」と似ている!「する」から「される」へ。なぜ日本人は変わったのか?観光の歴史をひもとくと、インバウンド急増の裏側で静かに広がるこの国の深刻な〈社会問題〉が見えてくる!

目次

第一章 観光とは何か 日本の現状と観光の定義(日本の観光の現在地;井上万寿蔵が観た世界;観光官僚と戦争;観光の定義)
第二章 観光の誕生 産業革命と脱日常(観光の源流をたどる;トーマス・クックは何をしたかったのか;貧しい社会と「パーティー」の精神;観光のジレンマ)
第三章 「社会的観光」という世界潮流 バカンスからソーシャル・ツーリズムへ(「休み」と近代社会;バカンスの発明;ソーシャル・ツーリズムの始動;旅と旅行と観光の日本)
第四章 戦後日本における観光「国民旅行」から「観光離れ」へ(観光の五五年体制―ソーシャル・ツーリズムと日本;「国民旅行」が果たした役割―一九五〇~一九七〇年代の「観光旅行」;リゾートの嵐―一九七〇~一九九〇年代の観光ブーム;観光の「冷たい」まなざし―一九九〇~二〇一〇年代の分断と格差;日常という、もう一つのバブル―二一世紀日本の「観光離れ」の正体)
第五章 観光の再創造 循環し代謝する「再」の思考(訪日インバウンドの急増―社会的インフラとしての観光;二一世紀のソーシャル・ツーリズム;観光するリテラシ-;再び光を観るために―再創造(レクリエーション)の思考)

著者等紹介

山口誠[ヤマグチマコト]
1973年、東京都生まれ。獨協大学外国語学部交流文化学科教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会情報学)。専門はメディア研究、観光研究、歴史社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

みき

41
良書。昔は海外に観光にでかけ突飛な行動をしてネタにされることも多かった日本人が何故観光をしなくなったのか、観光とは具体的に何を指すのか。何のために必要なのかを井上万寿蔵まで遡って解き明かした本。具体的な施策への言及が少ないのが少しだけ不満であるが現状の日本における観光の課題について理解することができた。特に低所得者層について積極的に観光をしたくないという層が多くなっていることは意外であり、したくても出来ないでもないということは自分にとっては新たな知見であった。観光をされる側になってしまったのは悲しい限り。2026/07/13

エドワード

26
タイトルに既視感がある。そう、「なぜ働いていると本を読めなくなるのか」だ。全身全霊で働くと心に余裕がなくなり本が読めない。観光も同じだ。心に余裕がないと旅行を楽しめない。今の日本は日常に不安のある人が多いのだ。円高に乗って海外旅行していた世代で申し訳ないが、今の海外旅行は当時の倍かかるよ。観光で産業を振興する、という考え方も良くない。旅行者に金を使わすことばかり考えるからだ。観光都市・京都に住んでいて実感する。国の考える観光振興が国民宿舎や大規模リゾートを造る土建政治に終始する、との指摘は正しい。2026/08/26

ゴーヤーチャンプルー

11
バブル崩壊とリゾート開発の破綻などを経て、今の日本人は「観光離れ」が進んでいるという。「何度も観光する少数派」と「全く観光しない多数派」の二極化への分断が拡大されているそうだ。観光は時間とお金のある人だけのただの趣味ではなく、個人の心身の充実、社会の再創造、それが世界平和にも繋がると著者は熱く語る。観光するその地域や国の人となりを知る事で双方にとって最良の感情が醸成され親善にも繋がるという一面は確かにあると思う。旅に出よう^⁠_⁠^2026/08/13

アメヲトコ

10
6月刊。オーバーツーリズムが言われる近年の日本ですが、実は当の日本人は観光に対して極めて後ろ向きな人が増えていると著者は指摘します。イギリスのトーマス・クックの活動から観光の歴史を辿りつつ、re-creationとしての観光の再構築を説く著者の主張には頷けるものがあります。一方日本人の観光離れの原因をバブル期のリゾート開発への反動とみる分析については、本当にそれだけなのかもう少し考えてみたいところです。2026/07/16

kenitirokikuti

6
流し読みした。大学の体育の講義で余暇(レジャー、レクリエーション)論を説かれて面食らった覚えがある。大人になって労務管理される立場・する立場を経験し、家畜の健康かぁ、という概念を知ったのであった▲平成はバブリーなレジャー施設の後始末に追われた感が強くて、レジャーに良い印象を抱けなくなっているのだが、単に需要を作る以上の価値がある、ということを説いている▲公民館の貸し会議室みたいなのはそこらへんにもあるが、公営の宿泊施設は下火になってひさしい(私の住んでるURは宿泊施設じゃないしなぁ)。民泊やネットカフェに2026/06/20

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