出版社内容情報
★★★第66回メフィスト賞受賞作★★★
「あなたに、この本を」
消えた秘宝と、
五層の物語が織りなす巨大迷宮。
主人公は「本」そのもの。
* * * * * * * * *
【あらすじ】
戦争が国土を焼いた。
大学生の青年エリメは戦火に巻き込まれ傷を負い、
遠い故郷の実家で目を覚ました。
療養で暇を持て余し、手に取った一冊の本。
それは「女王陛下に捧ぐ、王家の宝の在処」という
むかし実在した宰相の筆による小説なのだという。
軽い気持ちで読み始めたエリメを待っていたのは、
九天九地に比類なき物語の迷宮。そして、
歴史の砂に埋められた国家の秘密だった。
最奥へと誘う〈声〉がこだまする。
「あなたに、この本を」──
* * * * * * * * *
【目次】
内容説明
大学院生の青年エリメは戦火に巻き込まれ傷を負い、遠い故郷の実家で目を覚ます。療養で暇を持て余し、手に取った一冊の本。それは「女王陛下に捧ぐ、王家の宝の在処」というむかし実在した宰相の筆による小説なのだという。軽い気持ちで読み始めたエリメを待っていたのは、九天九地に比類なき物語の迷宮。そして、歴史の砂に埋められた国家の秘密だった。最奥へと誘う〈声〉がこだまする。第66回メフィスト賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
166
第66回メフィスト賞受賞作、毎回メフィスト賞受賞作を楽しみにしています。本書は、序が全体の約70%を占めており、この構成に驚く、少し冗長な感じもしますが、マトリョーシカの様な作品でした。 https://www.kodansha.co.jp/book/products/00004258752026/06/03
yukaring
63
まるで本の迷宮。いくつもの物語が入れ子になり知られざる歴史、葬られた過去を語る壮大でそして重厚な物語。主人公のエリメはある衝撃から昏睡状態になり、目を覚ました時に手に取った本が『女王陛下に捧ぐ、王家の宝の在処』ある宰相が女王のため宝の在処を暗号としてこの本に記したと言う。国を牛耳る拝月教、スラム街の少年、親に反発する最高司祭の娘ミルイ。彼らが織り成す複雑な物語は重く切ない。宝探し気分でこの本を読み始めたエリメが知る事になる恐ろしい真実。この物語がひっそりと語り継がれていくであろうラストに希望の光が見えた。2026/07/09
オフィーリア
39
作中作が何層にも重なる複雑な入れ子構造はまさに物語の大迷宮。各層から断片的な事実が浮かび上がるややこしい構成ながら見せ方に工夫がこらされていて案外読みやすい。作中作の組み合わせ方もクスッとさせられたし満足な読書体験でございました。2026/06/11
とも
35
創作歴史ミステリー。本の中で本が語られ、さらに別の本が…というインセプション的な入れ子構造。真実を複数の物語で語り、上位階層から下の本をメタ的に把握させる。面白いことを考える。 一種の寓話だが、具体的に何へのメッセージかまでは読み解けず。作者は10代の学生とのこと、凄い。 物語の繋がりにギクシャクした部分が多く、なんでそうなるん?が連発するのはご愛嬌。今後が楽しみな才能。2026/05/16
よっち
27
戦火に巻き込まれ傷を負い、遠い故郷の実家で目を覚ました大学院生の青年エリメ。療養で暇を持て余し手に取った1冊の本をきっかけに比類なき物語の迷宮に迷い込む物語。むかし実在した宰相の筆による小説を読み進めるうちに作中作の中に作中作が現れ、多重化した構造に登場人物だけでなく読者もまた「今はどの層にいるのか」と楽しませる一方、各層に込められた宗教・権力・歴史の真実も描かれていて、それらを断片的な物語を通じて浮かび上がらせながら、工夫された語り口と意外な読みやすさで謎解き要素との巧みなバランスを両立させていました。2026/05/24




