出版社内容情報
敵は大聖堂の町に巣くう古代の悪霊と冷酷な魔女狩り長官。二方向からの攻撃に魔使いとトムはどう立ち向かう? 映画「セブンス・サン」原作シリーズ第二弾。上橋菜穂子解説。
内容説明
ぼくはトム。魔使いに弟子入りして半年ほどたったある日、人の血を好むボガートを退治してくれという依頼があった。襲われたのはなんと師匠のお兄さん。ボガートはなんとか退治したものの、こんどは病み上がりの師匠が、古代の悪霊ベインが巣くう大聖堂の町、プリースタウンに向かうと言い出す。だがそこには魔使いをつけ狙う冷酷な魔女狩り長官の姿があった。
著者等紹介
金原瑞人[カネハラミズヒト]
法政大学教授・翻訳家
田中亜希子[タナカアキコ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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眠る山猫屋
27
魔物を退治する師弟の物語、第二巻。冒頭から新米弟子トムがハラハラさせてくれます。何故彼が独りで魔物に立ち向かっているのか、それは師匠が熱をだしちゃったから。様々なやんごとなき事情により、魔女狩り長官(異端審問官)と太古の強力な魔物を同時に相手にしなくてはならなくなった師弟。アリスは魔物と契約しちゃうし!師匠への死の予言を打ち消す為に、カタコンベへと降りていくトム。半年しか修行してない13歳なんですが。そしてラストは、魔女っ子アリスの笑顔が全部持ってった(笑)読ませる!2018/04/18
酢橘
14
魔使いに弟子入りしてから半年後の話。寝込んでいる師匠に代わって人裂き魔のボガートを退治するところから物語が始まる。今作で対峙する敵は、魔使いをも異端と判断する「魔女狩り長官」と人々に悪意を植え付けて操り、血をすする古代の悪霊「ベイン」。特にベインは全盛期の師匠を負かした手強い相手。前作より成長した主人公トムは、作中でもさらに成長していく。2014/02/04
星落秋風五丈原
11
七番目の息子トーマスが魔使いの危機を救う。魔使いとは別の世界の住人だが底知れぬ力を持つ彼の母親の正体が気になる。2014/07/26
Miho
7
魔使いの弟子シリーズ二作目。今回は中世魔女狩りの時代に、地下に住む魔物ベインとの闘いが繰り広げられる。魔封じ物語だけど、お仕事小説として楽める。師弟関係に注目だ。主人公トムは直感を大事にし、師匠の言葉を鵜呑みにしない。武器は原始的な塩と鉄だけ、あとは過去の日誌から地道に学ぶ。師匠も弟子も、完全無欠のヒーローではないので敵と手探りで戦う。終始、働くことの哲学が響く。母から子への手紙がクライマックス。「本当は楽をさせたいけど、そういうわけには行きません。強くなりなさい。自分の良心に従いなさい」うなずける。2021/08/27
みー
7
今回後書きを上橋菜穂子氏がかいているのだが、まさにその通りなこの物語!!「残酷なシーン・語り口・内容に正直、気のなる所は多々あるが、一筋縄ではいかない「何か」に引きつけられてしまう。」本当にその通り。最後Pに「シャドウハンター大人気映画化進行中!」とあり、シャドウハンターの宣伝をしているが・・これ映画・大コケしたんだよね?で、今回この本も映画化・・・同じ道を辿る気配がむんむん漂っているように感じるのは私だけではないような??2015/07/02